般若波羅蜜(はんにゃはらみつ)智慧。諸法に通達する智、断惑証理する慧:空など仏教の真理に即して、正しく物事を認識し判断する能力。これによって執着や愛憎などの煩悩(ぼんのう)を消滅させることができる。
智を得れば、他の波羅蜜は迷いながらでも満たすことはできる。
しかし、迷いは消滅するどころか、より深くなっていくかもしれない。
智を得るとうことは、「定」を体験しなければならない。「定」を得るためには、支えるがために抑圧された時期を耐え忍び、本当の優しさが自然に現われる必要がある。
ただ、「智」を得たことの特権意識は、社会のそれとは比較ならないほどではあるが、意識の隅に根付く。
これが慧を妨げる。
出家が最も効果的かもしれない。
しかし、在家であり、家族を有し。迷いながらも正しく生きていく者を救わなければならない。

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