しかしながら、他者たちは、わたしたちが滅び行く存在であることを識知しない。ここに、わたしたちは、自らが滅び行く存在であることを識知して、自らを制するのだ。しかして、そこに、識知するなら、それゆえに、諸々の確執は静まる。
前世、現世、来世を信ずる社会にあっては、この時しかないのであるから、まっすぐに生きよと言う必要がある。
しかし、この時しかないと思われている社会にあっては、来世に罪を持ち越すことは苦しみを持ち越すことであると言う必要がある。
精神のみを大切にしている人には、その精神を宿している肉体に配慮せよと言い、肉体のみを大切にしている人には、その精神が健全でなければ肉体は朽ちていくと言う。
すべてはエネルギーであることを科学者達は知っている。
エネルギーは情報である。
精神でも肉体でもないその姿を直に諭しても理解はされない。
だからこそ、比喩を多様するのであるが、比喩ですら誤解を生み出すことも多い。

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