超越と内在

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生とは本来思いのとおり実現する精神世界の自分が重力や突然の出来事、思い通りにならない他者などの呪縛の中で、まるで大きな重しを背負ったまま走り出しているようなものである。

自己の意識のまま居する精神世界は、自己の思いがそのまま現実感を有してそこに実現する世界である。
その印象だけが記憶として残されているゆえに、現実世界は思い通りいかない、まったく不自由な世界であると感じるのは当然であろう。
しかし、不自由な世界において、他者との関係の中、いきいきと生きることが可能なように、自己鍛錬することで、精神世界に戻っても、他者のための自己を確立できるのであり、そのための不自由な世界があるのである。