昨年のバンド・オン・ザ・ランのリマスターに続き、ポール・マッカートニー1970年の初ソロ、そして80年のマッカートニーIIが6月に新装再発される。
「マッカートニー」は「ラム」の次に好きなマッカートニーのアルバムである。ポール自宅(納屋?)のスタジオで4トラックか8トラックのレコーダーで録音され、作詞、作曲はもちろん、歌(リンダも少し歌ってるが)、全ての楽器演奏まで一人で行った、いわば「宅録」の先駆けアルバムである。プロフェッショナルな環境で録音されていないのでラフな作りだが、クリックに合わせて演奏し、コンピューターで簡単に編集されてしまう今の「作られた」音楽とは全く違うものがここにはある。
「ジャンク」、「メイビー・アイム・アメイズド」、「エヴリナイト」といったダイヤの原石のような楽曲、そして合間に挿入されるインスト曲も魅力的で、特に我々世代の関西人にとってはFM大阪当時の人気番組、「ビート・オン・プラザ」のテーマとして有名な「ママ・ミス・アメリカ」もここに収録されている。
ところで「ビート・オン・プラザ」とはその当時リリースされたばかりの新譜を全曲オンエアするという非常にありがたい番組だった。気になるアルバムがオンエアされると必ずエア・チェックしたものだ。この番組で出会って好きになり、レコード、CDで買い直して聴き続けている愛聴盤も数多い。
さて、今回の再発も昨年の「バンド・オン・ザ・ラン」同様、以下
5種類の形式でリリースされる:
1. デラックス・エディション:128ページ・ブック+CD2枚+DVD1枚+ハイレゾ(24bit/96KHz)・ダウンロード
2. スペシャル・エディション:CD2枚+DVD
3. スタンダード・エディション:CD1枚
4. ヴァイナル・エディション:アナログ盤2枚組
5. ハイレゾルーション(24bit/96KHz)オーディオ・ダウンロードのみ
「マッカートニー」はデラックス・エディション、「II」はハイレゾルーション・オーディオ・ダウンロードで購入を検討していたところ、オフィシャルサイトではこんなスペシャル・バンドルとして両デラックス・エディション買えば95.99ユーロというオファーが出ているのだ(送料・税別)。ちなみにオフィシャル・サイトで「マッカートニー」デラックス・エディション+「II」のハイレゾを買うと86.98ユーロでその差9ユーロなのだ。どっちを選ぶか悩みどころである。
しかし正直なところCDは不要なので、ハイレゾ・オーディオ+DVD+ブックでリリースして欲しかったところだ。

これはアナログ英国盤&米国盤CD

マトリクスは両面2U

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