ZUMの活動に於いては、基本的に英語が「公用語」である。スペイン語圏出身のルシアーノと日本人である自分たちが一緒に活動するにあたり、これは良い妥協だと思う。どちらも、母国語ではない言語を使うというハンデを共有しているからだ。
さて、英語圏の人々と英語で話さなければならない時、有利に感じることも幾つかある。例えば、英語なら日本語よりも遥かにストレートに物事を言えることである。語彙が不足しているので、やむを得ずストレートになると言うべきかも知れない。微妙な婉曲表現を使うほど英語のスキルがないので、ついつい直接的に言ってしまうのだ。
自分はどちらかと言うとストレートに物事を言えないが、英語ならそう言わざるを得ない。日本人に日本語でそんな言い回しをしたら、なんとぶっきらぼうで非礼なヤツと思われるかもしれない。だが英語なら、母国語ではないから仕方がないと大目に見てもらえる。
だが、何度海外に行っても常に苦労していることがいくつかある。それは数字と否定疑問文である。
前者の数字というのは、日本では4桁毎に位が上がるが、英語では3桁毎であるということだ。
日本語では、
一、十、百、千、
一万、十万、百万、千万、
一億、十億、百億、千億、
一兆、十兆、百兆、千兆、・・・
のように、4桁ごとに単位が変わるが、
英語では、
一、十、百(one, ten, hundred)、
千、十「千」、百「千」(thousand, ten thousand, hundred thousand)、
一「百万」、十「百万」、百「百万」(one million, ten million、hundred million)、
一「十億」、十「十億」、百「十億」(one billion、ten billion, hundred billion)・・・
となる。
数字で書かれたものを見るときは良いのだが、言葉で百「百万」(=一億)と言われてもそれが一億とわかるまで少し時間がかかる。加えて、国から国へ移動していると、様々な通貨のレートの計算も加わり非常に複雑になる。
続いて、もう一つの苦手なものである否定疑問文は、英語にある程度自信があっても、いざその現場に直面すると逆に答えてしまう。
日本語なら
「あなたは彼が好きではないのですか?」と聞かれて、嫌いであれば「はい(嫌いです)。」と答える。
しかし英語では「いいえ(嫌いです)。」となる。
嫌いだというつもりでYesと答えると話がややこしくなる。
例えば、
「君はゲイではないのか?」と聞かれ、「はい(Yes)!」と答えたら、
それは「私はゲイです!」ということだ。
うっかり言ってしまおうものなら、今日から同性にモテること間違いない。
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