病院内を歩くかぎり脚力は戻った。勿論、現実の生活には階段があり坂があり、雑踏もあり、それに対応する不安がないわけではないが、それは時間が解決してくれるだろう。
問題は指先の痺れ。リハビリでは箸の使い方も昨日よりは良くなった。それぞれにバネの強度の違う洗濯バサミ状の器具を摘む訓練も昨日よりはいい。幼稚園児のお遊びのような訓練にも一生懸命取り組んでいる。
しかし現実は、おしぼりの袋が破れない。牛乳パックのストローの袋が破れない穴にさせない。そんな小さなことを看護師さんにお願いしながら、情けなくて涙が出そうになる。
勿論、必ず治ると信じているが思いのほか日にちがかかりそうだ。
今日明日と診察もリハビリもないが、焦っても仕方がない。ベッドの上の休日を楽しもう。

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