バックストローク創刊当時、アクアノーツ(石部明選)に「巻頭ページに岡山の作家は誰も載っていない。どういうことか」と思いがけない指摘を受けて目を白黒させたことがある。言うまでもなく地元意識や地域性はまったく考慮にいれていないだけに、最初は指摘された意味さえ分からず目を白黒させたのだが、確かに従来の誌では、前進的と言われていた柳誌でさえ、巻頭ページには全国を視野に地域性にかなりの配慮がされていた。しかし、それを踏襲するのなら新しい誌など立ち上げていない。指摘した本人はすぐ退会されたが引き止めるつもりもなかった。
さすがに最近ではそんな横ヤリはなくなったが、おなじような理由で今日も一人お止めになった。旧態然とした体質から抜け出せない人にとって、本誌は居心地がよくないのかも知れない。だが新しく若い人たちもつぎつぎ迎えている。彼らの表現活動の自由を保証するために、私たちスタッフは骨身を惜しまないつもりでいる。
常に新しさを求め、自由な表現活動の場してのバックストロークでありたい。

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