深夜のBS舞台中継「エンドレス・ドリーム ヨコハマの夜明け」を観ていたら、突然ギターを抱えて歌いだす・・けだるい低音と挑発的な高音に聞き覚えがある。ぁっ山崎ハコだ。
舞台といっても客席もおなじホールの床にいくつかの段差があって、ニ方か三方から客席が取り囲む。分かりやすくいうと、よよと泣き崩れる女優の目と鼻の先に観客の靴がずらっと並んでいることになる。その舞台と客席の至近距離がエネルギッシュな舞台となるのだろう。
その舞台で、歌え!踊れ!夢を見ろヨコハマ! と、ヨコハマ開港の熱気に酔い、踊り狂う民衆のエネルギーがダイナミックに表現される。そして政争に明け暮れる明治の元勲たちと、時代の荒波は人々の夢を奪い生活を圧迫され挫折する民衆。
舞台に暗転も転換もない。役者が扮する脚本家ふうの狂言回しがストーリを暗示し、それに合わせてスポットライトを当てられた役者たちが演技する。主役の料亭の女将役の五大路子の水の流れるようなセリフが舞台全体を引き締める。
地方のものはナマで見ることはできないが、斬新な舞台だった。
芝居の途中に突然スポットが当てられ、ギターを抱えた山崎ハコが歌う。ブログに書いたように偶然思い出し、その曲に聞き入った山崎ハコが目の前にいる偶然に驚いた。

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