三分間吟完了
三分間吟「動物と数字」?選
犀二頭ベットの右に座らせる ギイ
一頭の小象が家に住みついた 幸男
一番目の猿こそニューハーフかな 仁
ナマケモノ朝晩二回脱皮する 久良
一匹の猫の顔色見て暮す 千秋
キーウィの後追う三重人格者 令
百一匹のワンチャン無知は罪 久良
三丁目で迷子になったアライグマ 由紀子
○誕生日千の金魚を敷き詰めて 柊馬
○一匹は河馬一匹は河馬の父 明
三分間吟「コトバ」吉澤久良選
ことばより軽くつま紅はじけます 令
八月の鴉のことばが光りだす ギイ
風車ふりさけみればコトバかな 柊馬
紺碧のことばを夢の盾にする 仁
雨の日は雨のコトバが耳の奥 正博
嘘つきのことばが泳ぐ金魚鉢 明
春雷のことばは直下型です 仁
大阪弁でおこられ京都弁でどつかれ柊馬
コトバなら身に一万語つけている 明
お茶碗のなかで言葉になってゆく 千秋
串ざしにして一塊の一行詩 裕
一本の針金コトバにならんとす 柊馬
ひきだしに緋色のコトバ入れておく 正博
○湿ったことばから象一頭を救い出す ギイ
三分間吟「冷」小池正博選
紫陽花もダリアも冷夏のせいにする 明
冷血といわれ色かえる信号機 ギイ
ほうれん草の冷たさを恋人に 柊馬
冷凍のトマトと仲良くなる秘訣 久良
冷蔵庫開けて眺めている時間 令
冷泉帝の御世もあるとやつくつくし 令
保冷庫の中に言葉を詰めこんで 千秋
座布団を積んで崩して冷になる 由紀子
いっせいに冷たい雲になりなさい 柊馬
木曽あたりで冷たい手紙動きだす 柊馬
二百十日冷蔵庫のコロッケだましおくギイ
寒冷地ゆるい棚しか作れない 久良
○冷たいと言えば魚が笑うなり 柊馬
八月真夏の「ねむらん会」から三ヶ月、ようやく表記が完了しました。おつきあいありがとうございました。
内容よりもスピードを競うため、エンピツは6Bを使い、ひらがなで書き飛ばす。無意味に言葉を書き殴れば、意味はあとからついてくる。まさに言葉の暴力です。
テレビふうに言えば「お子様と真面目な方は絶対真似をしないでください」。

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