歯医者に必要なもの

2017/10/17 | 投稿者: 鹿苑院

「歯医者さんってやっぱり手先が器用なんでしょ」とよく言われるが、なってみた実感から言えばぶっちゃけあんまり関係無いと思う。そりゃ並外れた不器用には厳しいかもしれないが、平均を少し下回る程度の器用さならじゅうぶん務まる。だいたい数年もやっていれば手の動きなど誰でも同じぐらいのレベルになり、スタート地点での手先の器用さの差など微々たる問題でしかない。

以前、何かの読み物(確か高校時代に読んだ受験のハウツー本みたいな物だったと思う)で、歯学部の教授が「入試の面接で『歯を削る職人になりたい』と言ってくるやつがいるが実に嘆かわしい」と言っていた。それの何が悪いのか当時の僕にはわからなかったが今ならわかる。歯医者は決して、歯を削る職人ではない。

ずばり、歯医者に最も必要なものは頭脳である。
症状を患者からちゃんと聞き出し、視診・触診・X線で原因を探る。特に世界唯一の被爆国たる我が国ではX線というだけで過剰な拒否反応を示す人も少なくないのでそういう人を納得させるだけの知識と話術も要る。
歯を削るのだって、どう削れば必要充分かつ最小限に虫歯が除去できるか、そしてその後に詰め物・被せ物を入れるのにやりやすく、しかも長持ちするかを考えながら削っている。何も考えなくても器用な手先が機械的にやってくれるというものではない。

そう、繰り返すが歯医者は決して歯を削る職人ではない。歯を診る医者なのだ。
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