光秀のブルース

2015/5/15 | 投稿者: 鹿苑院

「へうげもの」の作者はおそらく明智光秀のファンなのだろう。作中で屈指の清廉無私な人物である。
謀反の決意を家臣団に打ち明けた時の斎藤利三の涙、山陰街道を折れて京へ向かう時に流れる「昭和ブルース」、山崎の敗戦後に逃げ込んだ城での桔梗の花と白石の箸置きの最後の晩餐、そして最期のシーンと辞世の句…。この辞世の句は後に物語に大きな影響を与えることになる。
光秀と天海が同一人物であるとする説は「へうげもの」では採らないが、巧みに感動的な形でこの両者を関係させている点も上手い。

作中では徳川家康は光秀に次ぐ真面目な人物で、光秀の信奉者であり(ただし本能寺の共謀者ではない)、彼が夢見た「清廉の世」を受け継ぎ目指す。家康を腹黒い狸親父にしない作品は最近では珍しいが、家康が光秀に好意を持っていたのはどうやら本当のことらしい。


本能寺へ兵を進める時に流れる「昭和ブルース」を味わってみよう。光秀の心情をよく表していると思う。

生まれた時が悪いのか それとも俺が悪いのか 何もしないで生きてゆくなら それはたやすいことだけど
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