一度は疑え

2014/10/26 | 投稿者: 鹿苑院

名作映画「ヒトラー〜最期の12日間〜」では、市民の犠牲を訴えるシュペーアにヒトラーやゲッペルスがこういう反論を返す。

「戦時に市民など存在せん」
「国民が選んだ運命だ」
「自業自得」
「我々は国民に強制などしていない。彼らが我々に委ねたのだ。自業自得さ」


この一連の発言は、ある思想に則って判断すればまったく正しい。その思想の名は、「民主主義」という。
ヒトラーとかナチスというと民主主義の正反対にあるものと思われがちだが、そもそもヒトラーは民主主義のルールに則って選挙に出馬して当選したことを忘れてはならない。しかもその選挙が行われた時のドイツはワイマール体制で、当時世界一民主的とまで言われていた。ナチスは民主主義から生まれてきたのだ。

このことは民主主義を絶対善とする風潮が誤りであることの証左としてよく言われる。日本人はそういう思い込みをしている人が多く、民主主義の正当性を疑う人はあまりいない。
ただ、共産主義国なら共産主義が一番良いと子供の頃から国民に刷り込んでいるし、王制国家なら王制が一番良いと子供の頃から国民に刷り込んでいるだろう。日本はたまたま民主主義国家なので民主主義が一番良いと子供の頃から国民に刷り込んでいるだけのこと。これだけで民主主義が絶対善と信じて疑わないのは人が良すぎである。

先の橋下vs桜井もどちらも民主主義を錦の御旗にしながら罵り合っている(もっとも橋下は「政治に口出ししたいなら選挙に出て議員になってから言え」と終始言っており、つまり政治家でない一般人の意見なんか政治に一切影響が無いと言っているわけで、こいつも民主主義の何たるかがわかっていないことを計らずも露呈してしまっている)。

誤解しないでほしいのだが、オレは民主主義はまやかしだからやめましょう、他の政体を模索しましょうと言いたいわけではない。できるものなら(そう、本当にできるものなら)民主主義にしてほしいと思う。なぜ「できるものなら」と付けたのかというと、少なくとも日本人にはできっこないからだ。その理由は再三書いたので繰り返さない。

自分の頭で考えてみた結果、やっぱり民主主義が一番良いと思ったというのならそれは立派である。尊重すべき意見である。刷り込まれたままに民主主義が一番良いに決まってると信じて疑わず、他の可能性を一切考えたことがないのは愚かですよと、本稿はそれが主題。
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