2016/7/6 | 投稿者: 鹿苑院

クールジャパンと称する日本ブームが起きて久しい。テレビを見ても書店に行っても日本礼賛が溢れている。まあここは日本だから日本人にとって気分がいいように誇張しているのだろうという、差し引いて考える部分は必要だろう。韓流ゴリ押しで反感を買ったマスコミが慌てて日本人におもねってきたというのが冷静な見方だと思う。
中日新聞が「日本礼賛は戦争に向かった時代の空気にそっくり!」と一面に書いていたのは滑稽だったけど(むろん中日新聞は韓流ブームにはなんの批判がましいことも書かなかった)。

さて、そんな頼りないクールジャパンだが世界ではともかく日本人が日本文化を見直すきっかけにはなっていて、それは非常に良いことではある。ただ、その恩恵がなかなか及ばない分野もある。『香り』というのもその一つだろう。

和の香りというと沈香や白檀など(どちらも日本では産出しないけど)だと思うが、これには必ず「線香くさい」という言葉がつきまとう。この言葉がプラスの意味で使われることは皆無である。
昔の人がその時代に用意できる最も良い匂いだから神仏に捧げたのであって、そういう時代背景も考えず線香くさい=悪臭、不快なにおいとしか思わないのは歴史や文化への敬意が足りないのではないか。もっと言えばお子様嗅覚なのだ。もし日本に仏教が伝来した時代にシャネルの5番があればそれが現代には神仏の匂いとして認識され、「シャネルくさい」と忌避する人が多くいる事態になっただろう。
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