2016/2/19 | 投稿者: 鹿苑院

辛亥革命を描いたジャッキー・チェンの映画『1911』にこんなシーンがある。
イギリスの外交官(商人だったかもしれない)が清の皇族に自動車を献上するのだが、その皇族はお返しにと掌に収まるほどの磁器の小瓶をイギリス人に渡し、こう言う。「自動車は数年経てばただの鉄の箱になるがこれはいつまでも価値があるぞ」
イギリス人は「はあ…ははは…」と苦笑いするので、脚本家の意図としては近代文明の価値がわからない時代遅れの清の宮廷人を描きたかったのだろう。しかしオレはそれを見ながら思った。その通りではないかと。

納車はまだだがついに車を買い換えた。オレとしては今まで乗ってきた車に愛情もあるし手放すことに少なからず寂しさも感じているのだけど、10万と5千kmも走った15年落ちの絶版車には下取り価格が付かず、リサイクル料と相殺にさせてくださいと言われてしまった。要するに個人的な感情は別として市場価値から言えばもはや何の値打ちもない。
片や、もし我が家に清の皇族から手ずから貰った磁器などあろうものなら、新車が3、4台はまとめて買えるほどの値段が付いて鑑定士が「良い仕事してますね。大切になすってください」と言うだろう。15年で価値が落ちるどころか古くなればなるほど骨董品としての価値は上がりそうですらある。
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