2015/10/15 | 投稿者: 鹿苑院

日中戦争開戦、日独伊三国同盟締結時の日本の総理大臣は近衛文麿である。日本が戦争に負けるとA級戦犯とされたが、逮捕される前に服毒自殺している。

近衛文麿の評価はあまり高くない。五摂家筆頭近衛家の当主という家柄の良さはあるにせよ、能力の面ではからきしで、責任を全部誰かに押し付ける癖があった。

しかし、彼が自殺を選んだことは評価したい。いや、彼はあそこで自殺しなければならなかったのだ。なぜなら、近衛家の当主が外国人の手によって処刑されることなど前代未聞であり、日本の歴史がひっくり返るほどの大事件だからである。そうなる前に自殺してくれたことは近衛家、もっと言えば藤原氏の名誉を守る上で不可欠であった。

オレは必ずしも藤原氏という氏族に好意的ではないけれど、藤原氏が日本史の中で占める重要度は認めざるを得ず、それがアメリカ人の手で汚されなくて済んだことは不幸中の幸いだったと思う。
もっとも、ハト派であり、たいして罪のない広田弘毅がA級戦犯とされ死刑になったのは近衛文麿の代わりにされたという説があり、その意味では近衛文麿の自殺は広田弘毅にとってえらい迷惑だったことは否めない。死後も責任を他人になすりつけてしまった。
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