2015/4/21 | 投稿者: 鹿苑院

豊臣秀吉は新田肩衝にずっと頬ずりをしていたという。そんなバカな…と思っていたのだが、愛用の急須(これのアイボリー)のスマートな曲線を見ていると、「こいつ美人だな」と思えてきて不思議なことに頬ずりしたくなることが時々ある。顔の皮脂が付くと嫌なので実行に移したことはないけど。

信長や秀吉が茶器に執着した気持ちがわかる。茶器というものには確かに人を魅了する魔力がある。
松永弾正が平蜘蛛の茶釜を抱いて爆死したのも尤もなことだ。あれを差し出せば助命されたかもしれないが、自分の愛妻が他の男に抱かれるぐらいなら心中しようと考えてもあながち非常識な思考回路ではない。
売茶翁こと高遊外も死ぬ前に愛用の茶器を全部焼き捨てた。「ワシが死んだ後で俗物の手に渡って辱められたらお前たちはワシを恨むだろ」と語りかけてそうしたらしいが、これも松永弾正の行動に通じるものがあるように思える。
また誰だったか忘れたが、著名人で壺(茶器ではないかもしれないが)を抱いて風呂に入るのが日課の人がいた。人肌に温まってくると女を抱いているより余程いい…というようなことを言っていたような気がする。

幸いなことにというか退屈なことにというか、オレが愛好しているのは抹茶ではなく煎茶で、しかも煎茶道のようなしっかりしたものではなく小説本片手に気楽に飲むだけのことなので急須と湯冷ましと茶筒と湯呑があれば事足りて、他の茶道具は必要ない。
他に出費があるとすれば茶葉そのものの代金だが、これは前に書いたようにどんな高級茶でも一杯あたりで計算すれば並レベルの珈琲より安い(100gの茶葉を買えばこれを飲みきるのには相当な月日がかかる)。
なお余談だが計算すればペットボトルのお茶は目ん玉飛び出るほど高い。ある人の計算では茶葉に換算すれば100g4万円くらいの超高級茶になるという。
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