2015/4/10 | 投稿者: 鹿苑院

「日本霊異記」を少し読んだ。面白いけど、これほど仏教を誤解させる書物もないと思う。

先日、ちょっと変わったクイズ番組がやっていた。回答者は全員お笑い芸人で、問題の正解を出してはならず、ボケで答えなければならないというルール。「ほくろは英語でなんというでしょう?」という問題に対してある芸人が指で作った丸をおでこに当て、「センターオブゴッド」と言っていた。

また、奈良に旅行に行った時、大仏殿で子供連れのお母さんが「神様に手を合わせなさい」と言っていた。

こち亀に出てきた、天国を支配する「神様」も明らかに如来の姿をしている。

これらのことからわかるように、さほど知能が低くないと思われる平均的なレベルの人間がすでに仏と神を混同している。ちゃんと理解すればむしろ混同されていることが不思議になるほどに本当は全然違うのだが。

なぜこうなったのかを解く鍵は日本霊異記にヒントが隠されている。読んでみると、仏に祈ったら金持ちになったとか、般若心経を唱えたら透視能力を得たとか、僧侶を殴ったら病気にかかって死んだとか、斎戒中の妻とセックスしたらチンコを蟻に噛まれて死んだとか、そんな話がわんさか出てくるわけで、つまり仏というものが、崇めればご利益をくれるが失礼なことをしたら罰を当てる存在になってしまっている。これはまさしく神が持つ特徴である。

日本霊異記以前に、仏教伝来の過程で中国においてすでにこうなっていたから、この書物を境に急に仏と神の区別がつかない人が現れたわけでもないだろうけど。
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