2015/3/31 | 投稿者: 鹿苑院

釈尊は生まれてすぐ七歩歩き、タイトルの言葉を言ったとされる。
意味はストレートに読めば「天上界でもこの世でも私が一番尊い」となり、ともすれば思い上がりの言葉にも聞こえるため、「釈尊に限らずどんな人でも世界でたった一人だからそれぞれ誰とも比べられないぐらい尊い」という、世界に一つだけの花的な意味で解説する向きもあるが、どうもこれは苦しい言い訳に見えてオレはあまり感心しない。仏菩薩が自分の力を自賛している経典はたくさんあるので、別に従来通りの解釈でもなんら困ることはないと思う。

もっと深読みした説もあって、「天上」とは、「運命は天の神がすでに決めている」という運命論(キリスト教はこの考え方)のことで、「天下」は「この世で起きることはすべて偶然による」という偶然論のことを意味しており、そのどちらも誤りであることを看破し「結果には理由がある」という因果論を説いた釈尊の偉大さを表しているという。
理論としては非の打ち所がないし、そうだったら凄いとは思うけど、ちょっと考え過ぎじゃないかなぁ…というのが素直な感想。
0

2015/3/29 | 投稿者: 鹿苑院

1226回、24年間。長寿ラジオ番組「林原めぐみのハートフルステーション」が最終回を迎えた。数ある声優ラジオ番組の中でも最も権威のある、総本家といっていい格を持つ番組。
巨木がゆっくり枯れるがごとき…と書こうと思っていたが、オレとしたことが閣下を見誤っていた。枯れるなどとんでもない。閣下は最後まで閣下らしく、エネルギッシュなスタイルを貫いていた。

「ゴールにもたれたりしない、たとえ辿り着いたって」、その歌詞のごとく、閣下は一つ終わったからといってそこで立ち止まらない人。すでに新たな取り組みを計画していた。今更だがと謙遜しながらブログ開設を発表。来週のいつものハートフルの放送時刻と同じ時刻に始めるという。ブログタイトルも「ハートフルステーション」。あたかも1227回目の放送のようなものである。

なお姉妹番組で内容がかなり重複する「林原めぐみのTokyo Boogie Night」は存続する。ハートフルは1時間、TBNは30分番組なのでボリュームは落ちるが、閣下ならではの含蓄のある、説法のごとく沁み入る話はまだまだ聞けるし読めるわけだ。
──姿を見れば林原閣下、話を聞けば釈迦如来。
0

2015/3/28 | 投稿者: 鹿苑院

台湾に行って驚いたことの一つは、蒋介石が英雄視されていたことだ。オレは中正記念堂には行かなかったけど、空港のみやげ物でも例えば酒瓶などには蒋介石の写真や絵や言葉が載ったものが多かった。

日本が戦争に負け、台湾から撤退した後、中国本土から中華民国の役人がやってきた。台湾人の中には再び中国に復帰することを喜んだ人もいたというが、彼らはすぐに失望することになった。民国の役人は腐敗しており、日本による統治とは比べ物にならないメチャクチャな政治を行ったからだ。デモを起こせば容赦なく発砲された。日本統治時代には考えられなかったことだ。
台湾人たちはこう言い出した──「犬(日本)が去って豚(中華民国)がやってきた。犬はうるさくても役に立つが、豚は食って寝ているだけ」。
またこうも言った──「アメリカは日本に原爆を落とし、台湾に蒋介石を落とした」。

中華民国は民主主義国家のはずなのに、蒋介石は総統の地位を息子に譲るなどあたかも王ででもあるかのように振る舞い、白色テロで民衆を弾圧した。だからオレは現代台湾人は蒋介石を嫌っているものだと思っていたのだけど、意外にそうでもなかったみたいだ。まあ本省人と外省人の間で温度差はかなりあるに違いないが。
0

2015/3/27 | 投稿者: 鹿苑院

臨済宗の最大宗派が妙心寺派と知って意外な思いがした。これを見ても妙心寺派だけ脇掛が違っているため、なんとなく臨済宗の中でも特殊な宗派みたいに思っていた。

歴史的に見てもハンディがある。周防の大内義弘が足利義満に反旗を翻して討伐された時(応永の乱)、妙心寺は大内方に付いたため義満の怒りを買い、寺領を大幅に没収され、龍雲寺と改名させられ一宗の本山の地位さえ失った。数百年経っているとはいえ、そこから復活して最大宗派になるとは見事な復活である。白隠禅師を輩出したことが大きかったのだろう。

なお、言わずもがなだが臨済宗の中ではオレは相国寺派贔屓である。
0

2015/3/25 | 投稿者: 鹿苑院

佐幕派の御多分に漏れず会津藩は好きなのだが、どうにもこれだけは…と思う点がある。これがあるため完全には会津に同調できずにいる。他ならぬ「什の掟」である。


一、年長者の言ふことに背いてはなりませぬ
二、年長者には御辞儀をしなければなりませぬ
三、虚言を言ふ事はなりませぬ
四、卑怯な振舞をしてはなりませぬ
五、弱い者をいぢめてはなりませぬ
六、戸外で物を食べてはなりませぬ
七、戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬ
ならぬことはならぬものです



どうにも一が気に入らない。これこそ儒教(朱子学)そのものであって、何度も書くがオレはこういう思想が大嫌いである。
年長者の言うことに盲従して正しいと思うことを言わない、やらないのは四の「卑怯な振舞」には該当しないのだろうか?
会津藩が大義を貫く硬骨の藩だというなら、一は「年長者や主君・親といえど間違っていれば従ってはなりませぬ」とするべきではなかったか?
まあ、五があることが年長者だからといって威張る奴への抑止装置になっていたのかもしれないが。

オレが足利尊氏を好きな理由の一つはこれだ。儒教(朱子学)の教えからは天皇に背くなどとんでもないことだが、後醍醐天皇の建武の新政は明らかに現実と乖離しまくりで混乱を招いていた。これにNoを突きつけて当時の世情に合った武家政治を復活させた功は大きい。
天皇だろうが誰だろうが間違ったことをしていれば間違っているのだという、当たり前のことを態度で示しただけなのだが、儒教から脱却できない日本人にはいまだに「天皇に背いたから」という理由で尊氏を逆賊呼ばわりする奴が後を絶たない。きっとこういう儒教にとりつかれた人は年長者だからというだけの理由で年下の人間に威張っているのだろう。


この文に感銘を受けました。
0

2015/3/24 | 投稿者: 鹿苑院



NWA王座を獲得し、世界を制したジャイアント馬場の幻の必殺技・ランニングネックブリーカードロップ。
オレはてっきりこの技はラリアットのように首を狙う技なのかと思っていたが、よく見ると後頭部をマットに打っている。この技の主な効果は多分こっちの方だろう。
0

2015/3/24 | 投稿者: 鹿苑院

実は去年の夏頃、台湾に行ってきた。なぜここに書かなかったのかというと、職場の人間にバレる可能性があったからだ。海外に行く時には1ヵ月前に申請しなければいけない決まりになっていたのだが、その時には既に来春の契約更新はない、つまりクビを宣告されていたので、「なーにが就業規則じゃボケ!」とばかりにシカトを決め込んで、誰にも言わずに台湾に行ってやったわけだ(ガハハ)。

念願の故宮博物院も人気の九フン(フンは人偏に分)も有名な士林夜市も良かったが、観光用ではない素顔の台北が見れた気がして、永康街が一番印象に残っている(台湾通に言わせれば永康街なんて思いっきり観光客向けなのかもしれないけど)。
その時にはお茶マイブームが始まっていたので、台湾茶の店を見て歩くのも楽しかった。事前にガイドブックで予習し、日本で手に入りにくい阿里山金萱茶と文山包種茶に狙いを絞っていた。阿里山金萱茶はすぐにティーバッグが手に入ったのだが、文山包種茶は大量に入った缶しかなく、味見したい程度のオレには多すぎた。

ガイドブックに載っていたオシャレなお茶屋さんには文山包種茶の取り扱い自体がなく、聞いてみたら若い男の店員が「これは地方が違うんです。台北ではどこの店でも取り扱ってないと思います」と言う。既に何軒か回っていたのでどこの店でも取り扱っていないというのはウソだとすぐにわかったが、産地についての言い分は信じた。そして帰国後に調べてみたら文山包種茶の産地は思いっきり台北の近くだった。おのれ、たばかったな。

さて、台湾に再び行ったわけではないがどうにか文山包種茶を手に入れてやっと飲んだ。
分類すれば烏龍茶の一種になるが、発酵度が低いため緑茶に似ている。説明ではよく「蘭の花のような香り」と表現されている。オレは蘭の花がどんな香りか知らないけど、確かに何かの花のような甘い香りがした。
ただ、一緒に碧羅春も手に入れたのだが、どちらにも共通して感じたのは香りは豊かだが舌で感じる味はほとんどないということ。「日本茶は味を愉しむもの、中国茶は香りを愉しむもの」という言葉がはっきりと実感できた。
0

2015/3/23 | 投稿者: 鹿苑院

クリックすると元のサイズで表示します


都合により読み返した。著者は林原めぐみ御大。

「私が私として生きているうえで、どこかしら支えであったり、基盤であり、みちしるべのような言葉、空気、感覚をつづりました」と林原御大が書いているとおり、15分ほどで読めるが含蓄がある本である。読み返してみて驚いたことがあるので一部引用する。


この星は二つで一つ……
そういうことを学ぶ星だから……
どちらを選んでも間違いではなく
どちらを選んだからといって正しいわけでもない
ここはそういう星だから……

(中略)

男と女・黒と白・天と地・光と闇・生と死・戦争と平和
騒音と静寂……

どちらかを選んだときに
同時にもう一方が生まれる

だからね……
この星は永遠に平和になることはないんだよ
でもね……
戦いだけになってしまうこともないんだよ

選んだときに
もう一方が生まれる?

焼け野原・苔むした地肌
空に浮かぶ雲・海の底
昇る朝日・沈む夕日

ここはね……
そういう星だから
そういうことを学ぶ星だから……
二つで一つ……

ここはね
そういう星だから……



(引用終わり)

これは確か、めぐさんがある日見た夢で、宇宙に浮かび地球を見下ろしながら聞いた何者かの声だったと思う。
何が驚いたといって、これは大乗仏教八宗の祖・竜樹の説く「縁起観」に極めて近いことだ。この世はすべて相対的なものばかりであり、絶対的なものは存在しないという教え。
または「ウルトラマンメビウス」最終回で滅びゆくエンペラー星人にウルトラの父が語りかけた言葉にもよく似ている。

このめぐさんの言うことは、仏教圏の人間でないと出てこない発想ではないだろうか。こういう感覚を皆に持って欲しい。
ゼロか100の二択でしか考えられない人、白と黒に分けないと気がすまない人、こういう人は黒と決めつけた物をその自分勝手な正義感から排除しようとする習性がある。困ったことにこういう人が少なくないのだが、オレはそういう人をその人の所属宗派に関わらずこう呼ぶ。「キリスト教原理主義者」と。
0

2015/3/22 | 投稿者: 鹿苑院



ジャイアント馬場&二代目タイガーマスクvsジャンボ鶴田&天龍源一郎。
大技が決まれば即試合終了みたいなイメージのある昔のプロレスにしては珍しく、両チームとも大技をこれでもかと繰り出しているのだがなかなか3カウントを奪えない。そしてそれとは裏腹にフィニッシュはなんともあっけない、技ともいえないような技で終わっている。

豪華なカードだなと思いながら観ていたが、この中で存命なのは天龍だけだということに気が付いた。その天龍も先ごろ引退を発表したが、ショックというより「天龍でも引退することがあるのか」というような妙な驚きを感じてしまった。
0

2015/3/21 | 投稿者: 鹿苑院

小早川秀秋の評判は悪い。やれ卑怯者だの暗愚だのと散々な言われようで、肯定的な評価どころか擁護すらほとんどされていない。

それはちょっとどうなのかな、という思いがある。あの東軍に付くか西軍に付くかの二択しかない状況で、秀秋とは全然違う、誰にも後ろ指を指されない采配を振れる者がいるか?
関ヶ原の勝敗を決定付ける立場に置かれた時点で、味方しなかった方に憎まれるのは避けられないことだし、しかも民衆は判官贔屓で負けた方に肩入れする習性がある。

「西軍を裏切ったではないか。裏切りは卑怯だ」と言うかもしれないが、そもそも戦前に東軍に寝返る約束をしていたのだから、それを反故にするのもやっぱり卑怯と言われてしまうのではないか? 「東軍に寝返る約束までしておきながら目付役の徳川・黒田の家臣を殺してまで反故にし、東軍を壊滅に導いた」、ほら、こういう言い方をすればやっぱり卑怯者に見える。最初に二股をかけているのがそもそも悪い? そんなの秀秋に限ったことじゃないだろう。

つまり秀秋にとってみれば、勝敗を左右する立場に立ってしまった時点でどちらかの軍+民衆に憎まれるのは決定してしまっていたわけだ。秀秋は卑怯でも暗愚でもなく、はずれクジしか残っていないのを引かねばならなかった運の悪い人と言うべきではないか。
0




AutoPage最新お知らせ