2013/8/27 | 投稿者: 鹿苑院

以前書いた記事に関して質問を頂いた。自分の専門分野の衛生学に近い話題なので真面目に答えようと思うが、汚い話にもなるので嫌な人や食事が近い人はスルー推奨。

トイレットペーパー越しでもウンコは指に付いてるという研究があるが、その質問者の意見はこうである。「紙の厚さは細菌の大きさよりもずっと大きいので、尻を拭くくらいの時間では細菌が動くスピードでは指に到達し得ないのではないか」

私はこの意見に2つの欠陥があることを指摘したい。
1.紙繊維の隙間の存在を忘れていること
2.細菌の能動的な動きしか考慮しておらず、受動的な移動を無視していること


まず1に関していえば、もしこの質問者の理論を正しくしようと思えば紙というものがゴム膜のように隙間の無い構造物であると仮定する必要がある。現実には紙は繊維構造が不規則に絡まりあった構造をしており、無数に隙間があるので、細菌の立場から見れば紙の厚みなどと格闘する必要はなく、自分の体よりはるかに大きい隙間を潜り抜けていけばいい。
和紙の厚みは精子やHIVより大きいが、紙製のコンドームなど避妊にも性病予防にも使えないのでどこのメーカーも作っておらず、もっぱらゴムかシリコン製なのもこの理由である。

2は簡単な話だ。自分の指の方から隙間だらけの紙を持って肛門を拭きに行くので、仮に細菌が静止していたとしても指の方からウンコを触りにいっている。だから細菌の動くスピードは関係無い。


水槽に泥水を溜めて、そこにざるを浸してみてほしい。泥水はすぐにざるの中に侵入してくるが、それはざるに無数の穴が開いているからだ。この場合、ざるの方から泥水に浸りに行っているので、泥水が勢いよく流れているか、それとも沼のように動かず静止しているかで結果が変わることは無い。なお水槽は尻、泥水はウンコ、ざるは紙の実験モデルである。

これで納得頂けただろうか?
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