2012/7/10 | 投稿者: 鹿苑院

クリックすると元のサイズで表示します


聖アポロニア。欧米の歯科医院にはよくこの女性の絵が飾られている。

異教徒に捕えられ、キリスト教を棄てると言うまで歯を抜き続けるという拷問にあったがついに棄教せず、最期は火炙りにされた。今わの際に「私の名を唱える者は歯の苦しみから解放してあげよう」と言って死んだのが歯科医院のシンボルになった理由である。

しかし歯科医の立場から言うと、抜歯というのはある水準以上の知識と技術が無いと出来ないのであって、たかが嫌がらせをするのになんでわざわざそんな難しい方法を選ぶのかがちょっと疑問になる。まあ非道な歯科医が技術を悪用してやったのかもしれないが。

画像をよく見てもらうとわかると思うが、彼女は歯を抜く鉗子を手に持つのが定まった姿である。このあたりの機微にオレはちょっと興味がある。
イエスにおける十字架もそうだが、尊敬する聖人が殺されるのに使われた道具をその人のシンボルとして崇めるという発想はちょっと東洋人には出てこない。西洋人にはそれがもしかしたら普通の感覚なのかもしれず、そのあたりの文化的差異はオレにはひどく興味深い。
0




AutoPage最新お知らせ