2012/2/27 | 投稿者: 鹿苑院

前の記事を書いた直後に、タイムリーに中国関連のニュースが飛び込んできた。
中国「日本軍は沖縄で、琉球人民を26万人殺した」
もっと詳しく引用すると、
「1945年の終戦間際に日本軍は現地軍に沖縄県民の皆殺しを命じ、米軍占領の直前に26万人を殺し、虐殺の規模は南京大虐殺に次ぐものとなった」
「今沖繩では琉球独立運動が激化し、中国はそれを支援するべき」

(人民日報傘下の「環球時報」)

オレはこのニュースにまず失笑して、その後で「やれやれまた始まったか」とうんざりした。
米軍が攻めてくるというのにどうして応戦準備そっちのけで自国民を殺す必要があるのか。26万人といえば沖縄県民のほぼ全員に相当するが、そんなに殺せるものか。現代の沖縄県民はその後でどこかから移住してきた人とでも言うつもりか。そして、今の沖縄で日本からの独立運動が起きているなど聞いたこともない。

荒唐無稽というか、あまりにもアホらしい。中国政府の内部でも、このプロパガンダを捏造するにあたって「ねえ、この話、無理がありすぎない?」と誰か1人でも思わなかったのだろうか?
さらに言えば、南京大虐殺を否定する側の論客には「な、こんなムチャクチャ言い出す連中が言うことだから南京大虐殺だってウソなんだよ」という格好の材料を与えたことになる。すぐバレるしょーもないウソをつくことで中国は自分たちの首を絞めていることに気が付かないのだろうか。

前の記事の内容を引っ張って言うならば、今は亡き司馬遼太郎さんにこういう中国共産党の醜態を教えてあげたい。これは別に皮肉や嫌味ではなく、オレも司馬遼太郎ファンの一人として、司馬さんが騙されたということが我慢ならないのだ。
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2012/2/27 | 投稿者: 鹿苑院

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司馬遼太郎さんの中国旅行記「長安から北京へ」を読破した。正直、読んでいる間じゅう、かなりの違和感を感じ続けていた。これは私だけでなく、平均的な日本人なら誰でも感じる違和感だと思われる。なにしろ全編にわたって中国共産党、毛沢東、文化大革命を礼賛する内容なのだ。だから何度か読むのを中断しようかとも思ったが、自分と反対の意見に目を通さないのは不公平だと思ったので結局最後まで読んだ。

Wikipedia百科事典の「文化大革命」の項には、「司馬遼太郎は当初文化大革命に肯定的であったが、中華人民共和国を訪れた際、子供に孔子に見立てた人形を破壊させる光景を目の当たりにし転向し反文化大革命、反中国共産党に転じることになる。」との記述があり、「長安から北京へ」にも孔子の生首(の人形)を子供に銃で撃たせる話が出てくるのだが、少なくとも反文化大革命、反中国共産党に転じるほどの感想はこの本には見られない。「いくらなんでもやりすぎじゃないかなあ?」くらいにしか書いていない。

この本が書かれたのは日中国交回復の3年後にあたる1975年らしいが、この時点はもとより司馬遼太郎さんが亡くなるまでにも、尖閣諸島問題も毒ギョーザ事件も事故新幹線埋め立ても起きておらず、要するにまだ中華人民共和国に夢(多分に幻想じみた)を持てる環境にあったのだろう。
時代的背景のせいで、歪みを「見抜けなかった」というのは「見ても見ぬふりをして無理矢理に事実を歪曲して正当化した」ということとは違うので、司馬さんに罪はない。まして、この本からは読み取れないが後には翻意して反文化大革命、反中国共産党になったというのだから尚更である。

ともかくも、国交回復後間もない日本人の中国観が垣間見れて、その意味では興味深かった。
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