2011/8/10 | 投稿者: 鹿苑院

最近、旧約聖書を読む機会を得た。読んだ感想は「面白い」。ただし、聖書で説く全知全能の唯一神・ヤハウェ(エホバ、アラーとも言う)に対しては共感を抱くことができなかった。むしろ腹立たしいと思うことさえあった。ユダヤ教でもキリスト教徒でもイスラム教徒でもない私だから、遠慮せずに書いてみたいと思う。

特に私が強烈に嫌悪を抱いたのはイスラエルの王・サウルに対するヤハウェの行動である。サウルは元は一般人だったが、ヤハウェのお告げによりイスラエルの王に即位する。ヤハウェの加護の下、戦に勝ち続けたサウルはやがて傲慢になりヤハウェを軽んじ始め、「アマレク人を皆殺しにせよ」というヤハウェのお告げを無視して金品と引き換えに助命したため、加護を失う。その結果、サウルとその息子は戦死して血統は絶え、イスラエルの王位はダビデの血統に移る──。

どうだろうか。このあらすじを読んで違和感を感じるのは私一人ではないはずだ。
サウルは元は一般人なのだから王にさえならなければ平凡に生きこそすれ悲惨な末路を迎えないでもよかったし、ヤハウェが全知全能ならサウルがそういう末路を迎えることもあらかじめ知っていたはず。なのにわざわざ不幸の道に突き落としたというのがツッコミポイントの第一。
ツッコミポイントの第二は「アマレク人を皆殺しにせよ」という命令。積極的に大量虐殺を奨励し、それに従わないとその人の子孫まで絶やしてしまうという残虐さ。

実は聖書全体を通して悪魔が殺した人の数は10人だが、ヤハウェが殺したのは203万人。ノアの洪水もカウントすれば3000万人超。そもそもヤハウェはことあるごとに儀式の生贄(動物を生きながら焼くというパターンが多い)を要求する描写も多く、あまり生命というものを重んじる神ではないようだ。なのにヤハウェがモーセに与えた十戒にはぬけぬけと「汝殺すなかれ」である。

結論を言うと、聖書を読んだがセム系一神教の信者がなぜこの神を信仰するのかが余計にわからなくなった。何が魅力でこの神を崇めようとするのかが理解できない。もしこのあたりの心理を解説してくれる人がいたら御教授願いたい。
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