2009/4/13 | 投稿者: 鹿野苑

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「ウルトラマン」全39話中、最高傑作の呼び声も高い23話「故郷は地球」に登場した怪獣・ジャミラに関するウィキペディアの記述は以下のようである。


以前は宇宙開発競争の時代に某国が打ち上げたロケットに乗っていた宇宙飛行士「ジャミラ」であり、正真正銘の地球人であった。事故によって水のない惑星に墜落し、救助を待つうちに体が変異し、醜い怪獣の姿となってしまった。母国が国際批判を恐れて事実を隠蔽したために見捨てられたことを恨み、宇宙船を修理して地球に帰ってきた。地球に帰ってきた後は、見えない宇宙船に乗って要人を乗せた旅客機を墜落させた。

武器は口から吐く高熱火炎(100万度)。

水のない星に長くいたせいか皮膚が粘土質に変化しており、そのため炎に強いが、皮肉にもずっと欲していた水が最大の弱点となってしまったという性質をもつ。科学特捜隊による人工降雨弾攻撃は耐えたものの、ウルトラマンのウルトラ水流によって絶命する。その断末魔は、這い蹲って万国旗を潰し、赤ん坊の泣き声に似た悲痛なものであった。科学特捜隊は、かつての人間を殺したことに晴れない疑念を持ったまま、彼を埋葬した。



「ジャミラの正体を隠し、宇宙から来た一介の怪獣として処理せよ」。これが科学特捜隊に下された命令だった。そのジャミラの絶命のシーンは一度見たら忘れられない。苦手な水を浴びせられて苦しみながら倒れるジャミラ。水によって地面は泥。その泥にまみれながら悶え、泣き声とも呻き声とも聞こえる声を発し、まるで自分を裏切った地球に怨念を込めて殴りつけるかのように泥まみれの地面を苦しげに叩き続ける。どう見てもジャミラが可哀想なシーンなのだ。
科学特捜隊でジャミラと闘うことに最も拒否感を示したのはイデ隊員だった。ジャミラを埋葬した墓碑に刻まれた「人類の夢と科学の発展のために死んだ戦士の魂、ここに眠る」という文字を見てイデはつぶやく。「偽善者はいつもこうだ。文句だけは美しいけれど…」。ジャミラを葬り去った偽善者、それは地球人。こんなにも主人公やその仲間・地球を守る側が痛烈に偽善者と描かれた作品は他には同じウルトラシリーズの「ノンマルトの使者」「超兵器R1号」(ウルトラセブン)、「怪獣使いと少年」(帰ってきたウルトラマン)くらいしか知らない。
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