ウルトラへの愛の鞭

2011/1/16 | 投稿者: 鹿苑院

映画「ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国」も封切りから日が経ったので、そろそろ詳しい感想を書いてもいいだろう。辛辣に書かせてもらうが、大好きなウルトラシリーズへの愛の鞭だと思ってほしい。

はっきり言ってつまらなかった。前作「大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE」も良い点はあげられなかったが、今作はもっと点が低い。ゼロ以外の歴代ウルトラ戦士の戦闘シーンがなく、「敵が攻めてきたけどウルトラ戦士の皆さんの活躍で片付きました」というナレーションひとつで終わらせていたのはあまりにもひどい。歴史あるウルトラシリーズへの敬意というものが感じられない。

ストーリーもびっくりするくらい薄い。「かっこいいヒーローが強い敵をブッ倒す」、要約すればそれだけで、ウルトラシリーズの醍醐味である深遠さがまるでない。
前作の監督はハリウッドでメガホンを取ってきた人らしいが、それがいけなかった。悪い意味でハリウッド化しているのだ。映像の迫力は凄いけどストーリーは薄い。日本的な陰影礼賛が無い。差別的な言い方を敢えてするなら、ハンバーガーとホットドッグしか食ってない、ケチャップべったりの味しか知らない、日本料理のダシの奥深さなど理解できない人がいかにも喜びそうな映画なのだ。

この感覚はどこかで味わったことがあるなと思ったら、WCWのプロレスを見た時の感想と同じだ。あれをたまたま見た友人に「おまえプロレスが好きっていうけど、あんなのが好きなの? 明らかにショーじゃん」と言われた時の腹立ちである。新日本や全日本の真面目なプロレスとは全然違うわけで、オレもWCWのショーマンなプロレスには全然魅力を感じないのだが、関心のない人は「プロレス」というひとつのカテゴリーでしか捉えない。WCWがしょーもないショーマンプロレスをやっているせいで新日本や全日本(およびそのファン)まで迷惑するのだ。「あれを見てプロレスってのはああなんだと思われたら迷惑なんだよ!」と声を荒げた記憶が甦る。今こう言わねばならぬ。「あれを見てウルトラマンってのはああなんだと思われたら迷惑なんだよ!」

総評すれば、「子供が見たら喜ぶ映画」。それ以上のものではない。
1



トラックバックURL

トラックバック一覧とは、この記事にリンクしている関連ページの一覧です。あなたの記事をここに掲載したいときは、「記事を投稿してこのページにお知らせする」ボタンを押して記事を投稿するか(AutoPageを持っている方のみ)、記事の投稿のときに上のトラックバックURLを送信して投稿してください。
→トラックバックのより詳しい説明へ




AutoPage最新お知らせ