日本最強の藩

2010/12/25 | 投稿者: 鹿苑院

幕末から明治初期にかけての最強の藩は薩摩だと思っていた。幕府の目を盗んだ密貿易により富力を付け、島津斉彬以来の西洋技術の研究、その成果の西洋式軍隊…幕末の佐幕と勤王の戦いは薩摩を味方につけた方が常に勝っているのだから。

しかし上には上がいるものだ。幕末時点では薩摩に譲るとしても、明治初期における最強の藩は薩摩ではない。長州でも土佐でもない。ずばり言おう。明治初期最強の藩は紀州である。

元々、幕末の時点でも紀州はそこそこ強かった。第二次長州征伐でもあちこちで負け続ける幕軍の中で紀州だけは勝ち続けていたほどだ。それが大政奉還後、津田出(つだ・いずる)という傑物が出て藩政改革を初め、陸奥宗光、北畠道龍の協力を得て紀州藩軍を最新鋭の装備を持つ洋式部隊に改造する。おそらくこの紀州軍をもってすれば薩長の政府を覆すことも不可能ではなかったろう。版籍奉還は紀州を恐れた明治政府の策ともいう。

徳川御三家の中で尾張や水戸はあまり幕府に協力的ではなかったが、紀州は尊王思想に染まらずかなり終盤まで佐幕であり続けた。その紀州が薩長をも恐れさせる国内最強の軍を最後に持ったことは徳川一門の誇りと言っていい。
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