前回の記事で、Phantom4Pro+(以下プラスとします)のモニター表示に地図が表示されない、という書き込みをしましたが、先日の3月7日にプラスのファームウェアの更新があり、地図表示が出るようになったんです。
プラスのモニターはAndroidの端末をつけているようなんですが、今回のファームウェアは送信機のWi-Fiでは通信エラーが起きてしまい、更新できなくて焦りました。
DJIに聞いたところ、サーバーが混み合ってエラーを起こすためだということで、MicroSDカードを利用した更新をしたほうが簡単ですとの回答。
ファームウェアは
ここからダウンロード。(Phantom 4 Pro+ 送信機ファームウェア )
方法については、
ここの動画を参照してください。
これはあくまでプラスの送信機のファームアップですから、モニターレスのPhantom4Proは機体のアップデートだけをしてください。
この作業をして気が付きましたが、ファームウェアのデータ量がやたらデカく、何と1Gもあったんです。
サーバーが混み合ってエラーを起こすんではなくて、Wi-Fiでダウンロードをしようとすると、かなりな時間が掛かるだけだったんですね。
この1Gもデータがあった理由が、地図データだった。
DJIのドローンは、全てDJI GOというアプリを使用します。(最近の機種はDJI GO4)
そのアプリを使用するため、スマートフォンやタブレット端末を使用してきたわけですが、基本的にはモバイルデータ通信を使って地図データを見ることができます。
ですから、地図データはその都度ダウンロードして表示していたわけです。(正確にはキャッシュに一時的に保存してるのを見てます。)
今回のプラスに関しては、1Gにも及ぶ地図データを最初からモニターに保存している事により、通信しなくても世界中の地図が丸々入ってるようです。
例えば、世界中を旅する人には、通信のインフラが整っていない場所があるわけで、そういうところでは地図が最初から入っているというのはメリットがありますね。
但し、DJI GOの地図表示は3パターンあるんですよ。(地図は2種類)
基本地図と衛生地図。
下の写真は複合地図です。
今回のプラスでの保存されているのは基本地図で、衛生地図に関してはWi-Fiで一時キャッシュにダウンロードされているもののみ表示されます。
衛生地図で半径20kmぐらいかな?
つまり、Wi-Fi接続できる場所が、この範囲を外れると衛生地図は表示されません。(タブレット端末がWi-Fiのみの場合は、基本地図は500kmぐらいはキャッシュ保存するようです)
Wi-Fiならば、スマホのテザリングでOKでは?
なぜかスマホのWi-Fi(インターネット共有)が、このプラスは見えないんですよね。
理由はわかりませんが、ここらへんが今までプラスのモニターが地図表示機能を持たなかった理由か?
別に地図表示を見ながら、飛行させるわけではありませんが、この表示があるのと無いのでは大違い。
ドローンを目視で飛行させると言っても、ちょっと送信機に目をやってしまうと、見失うことが無いわけではなく、そのときにこの地図というか、飛行経路表示されるだけでも安心感が全く違います。
先日、航空法改正後で初めてドローンによる人身事故がおきました。
上空70mのビルの工事現場で撮影中、自動的に機体を戻す機能を使用してクレーンに接触し、墜落したドローンが作業員に顔を数針縫う怪我をさせたというもの。
操縦者は何らかの原因で操縦不能となったドローンを戻そうと、自動帰還機能(リターントゥホーム)を使用したとのこと。
私は果たしてそうなのか?と思ってます。
70m上空で撮影だと目視外飛行になるわけで、安易に自動帰還機能を日頃から使用していたのではないか?
たとえ最新のPhantom4Proでも、前後左右そして下方はセンサーにて障害物を検知しますが、上方にはセンサーが付いてません。
DJIのリターントゥホームは帰還時の高度設定があり、70mの工事現場なので100mの設定をしておいたとすれば、一旦100mまで上昇して帰還をするので、上昇した場所にクレーンがあったというのは想像できます。
私は納品説明の際には、このリターントゥホームをできるだけ使用せず、自分の力で戻すように話します。
ひとつは操縦技術のスキルアップと、上記に書いたような危険が潜んでいると思ってるからです。
話を地図表示に戻しますが、地図表示ができない先日までの状態のプラスについて、非常に頭を痛めてました。
すでに何台か販売をしており、ドローンの飛行許可申請で地図表示ができない場合は、目視外飛行の申請が難しかったし、イザという時にやはり情報が多いほうがいいんです。
もちろん、最後は操縦者のスキルです。
モニターとなるスマホやタブレットのフリーズや、バッテリー切れによる表示切れはあります。
いかに安全に飛行させるか、操縦者の準備・技術とモラルです。
安全に楽しんで飛行させましょう。

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