テカテカ光る甲冑。
闇夜を疾走する忍者がごとき素早さ。
可哀想だと思いつつも、またポアしてしまった。
嫌いじゃないのに。
人間よりも好きなのに。
矛盾は人の性。
とても悲しい。
400年前の大津波の直後に造られた宿場町や街道。
大昔に建てられた神社や寺。
それらの大多数が今回の津波到達ラインに沿うようにあることが分かった。
そんなことをテレビで垂れ流しておりました。
先人訓を大切にしなアカン。
過去に起きたことから学ばなければならない。
とかナントカ。
んなの夢物語だよね。
後悔先にたたずだよね。
だってさ、人は町を造る、あるいは広げる際、山側ではなく海側を選んだわけで、それによって得たものと失ったものがあるのは必然のこと。
そんなことも忘れてさ、安全や安心、無関係という居心地、耳障りのいい言葉の上に胡座をかき、のほほんと暮らしてきたわけさ、何百年も。
別にそのバチが当たったとか、身から出た錆だとか、んなこと言ってるわけやない。
そりゃ仕方ないもの。
そんな昔のこと覚えてられないでしょ。
当時の人たちはとっくに死んでんだから。
語り継ぐのも無理でしょ。
苦しいこと、辛いことから目を背けるのが人の常なんだから。
事実は美化され思い出や記憶となるし、記録はそれを記した人の主観でしかないし、過去の出来事、その虚偽を証明することは不可能なんだから。
人間は忘れるから生きていけるんやから。
学び、それでもいつか忘れるからこそ歴史は繰り返すし、文明は進化し続けることが出来るんやから。
何かを為すということは、何かを犠牲にするということ。
それさえ忘れて、後付けの理由ばっかつけてさ、何かに責任押しつけてさ、決して分かりゃしないことを分かったふりしてさ。
それで何になるんですか?
忘れていたことを、警鐘に気づけなかったことを、識者の忠告とやらを聞かなかったことを責めたいんですか?
てか、いつもそうでしょ。
全ては起きてから分かること。
何もかもが過去より現在のほが優れていると信じこむことは、いつの時代も同じ。
その繰り返しでしかない。
所詮は。

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