いやしかし何故に〜 いやしかし何故に♪
踏み切れないで〜 いる人よ〜♪
あっ、どうも。
フジファブリックの『ダンス2000』を聞きながら、あっ、どうも。
読み終わる度に毎回書くのメンドーなんで、まとめて書きます。
月1で書きます。
本のレビューです。
今月は、、、どれ読んだっけな、、、コレは先月か、、、
先月読んだ本も書いてないような、、、
多分こいつらやろ。。。
え〜っと、先月と今月で7冊、、、やと思う。
・『肝臓先生』坂口安吾(以下敬称略)
柄本明さん主演で映画化された表題作を含む短編集。
一貫して人間の堕落、欲望、矛盾について追究し、エッセイとも小説ともとれる独自の作風で書かれた物語、人間論は、半世紀以上前に書かれたものとは思えないほど現実の、今を生きている人間の姿を描き出している。
徹底的に正直に、誠実に人間を描くと、ここまで醜く、なおかつ魅力的に書けるものなのか。
どこまでも愚直で、いつになっても未完成。
それが人間。
そう、思わせられる作品です。
・『クリスマスストーリーズ』
12月のアノ日、をテーマにしたオムニバス短編集。
大崎善生、奥田英朗、角田光代、島本理生、蓮見圭一、盛田隆二の6名が描く、それぞれの12月の“アノ日”。
その1日は楽しくもあり、悲しくもある1日である。
何かを貰うこともあれば、贈ることもある。
そして、失くすことも。
恋愛小説は理解しがたい点が多くて苦手ですが、それも日常のいち風景、生活のいち構成要素だと思えば、読めへんもんでもないですね。
内容やストーリー構成も理解しやすいし。
とても読みやすい作品でした。
・『ハーイ! デイズ ナイト』鈴木清剛
「ロックンロールミシン」などで知られる鈴木清剛さんのエッセイ集。
作家さんのエッセイっては、なかなか興味深いものです。
表現者が普段考えていること、作品の中に描ききれなかったことなんかが書いてある気がするし、透過物のない砕けた言葉や書き方で表現された文章を読むことが出来るしね。
そういうものにこそ、その人の真理が隠されている。
なんて言う人もいるでしょうがね、ワタクシはそうは思いません。
なぜならば、人はウソをつくから。
全ての物語はフィクションであり、ノンフィクションである。
そういうことです。
・『遺書』
5名の自殺者を、残された人たちの言葉によって描いたルポ。
何故その人は自殺という結末を選んだのか。
もし、遺書に返事を書くことが出来るとしたら、残された人たちは何を想い、何を書くのだろうか。
残された人たちの言葉は、逝ってしまった人には届かない。
死んでしまった人の心を知ることも出来ない。
出来るのは分かったふりをすることか、忘れることだけ。
自分の物語は、自分自身でしか語ることは出来ない。
自殺という死に方が納得できないのは分かりますがね、だったら「どういう死に方ならば納得できるんですか?」「その納得とは誰にとっての納得ですか?」と訊きたくなりますね。
歪んだ意見ですか?
真っ当な問いかけだと思いますがね。
タブーってのは人の思考を制約しますからね。
でも、生と死は表裏一体のモノでしょ?
エエ加減、死を当たり前のこととして語る必要があると思うんですがね。
・『浄土』町田康
支離滅裂な内容、剥き出しの言葉で書かれた短編集。
理解しようとしたり、物語を追おうとしてはいけません。
そこに登場する人の心を追うのです。
そういう読み方をしないと、多分楽しめません。
ザ・ハイロウズとか、フジファブリックとか、ユニコーンとかの意味不明というか、意味なんかナイんちゃうん、って詞を歌う感覚で読んでみるとイイかもしれません。
思うに、描く人間像に、坂口安吾に通ずるモノがあります。
・『その街の今は』『星のしるし』柴崎友香
変わっていく街と変わらない毎日。
変わっていく他人と、いつのまにか変わっていく自分。
変わらないモノなどありはしない。
だからこそ、自分がどこにいるのか分からなくなる。
何が現実で、何が夢なのか。
どれが現実で、どれが過去なのか。
自身の存在について自信がもてなくなる。
確かな自分を探したくなる。
物語は違えど、2作品ともそういうお話。
いずれの作品も、自己、存在、というモノについて書いているように感じ取れました。
・『神の子どもたちはみな踊る』村上春樹
阪神淡路大震災を背景に描かれた短編集。
村上さんのエッセイ以外の作品を読むのは初めて。
表現方法や例えが分かりやすい文体で書かれていて、とても読みやすく、でも所々シュールな面もあるかな。
かえるくんがみみずくんと戦う話なんか、とてもシュール。
シニカルというよりもシュール。
村上さんの他の作品に、少し興味が湧きました。
まだ長編を読む気にはなれませんがね、流行中の作家さんですし。
あっ、8冊やった。
以上です、はい。

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