いろいろな感想や質問、要望をお寄せいただいています。反響の大きさを喜んでいます。
今回の選曲は最終的には企画の金井氏がしましたが、希望曲を各々提出していました。私はゲッセマネとチャンピオンを希望していました。他にも候補は沢山ありましたが今回は最初の試みと言うこともあり得意技でしかもインパクトを強烈に与えられるこの2曲をソロナンバーにさせてもらいました。
まず、1部の愛していればわかり合える。初めてヴォルフガングを歌いました。思ったより自分の声に合ったので良かったです。出来るだけ少年のような声にして初々しく!したつもりです。金井氏のアレンジで中間部の調性を高くして歌いました。違和感は無かったと思いますがいかがだったでしょう。この役を歌うには実年令に無理があるので次は歌う機会があるかわかりませんがご要望があったらまた若造りしてみます。衣裳は自分でコーディネートしました。若者を意識してジーンズを腰で履いてみました。さすがにパンツを出すのは恥ずかしかったのでやめましたが思いがけず可愛い♪というご意見をいただき赤面しました。普段は決してしないですよ。
ワンデイ・モアではついに念願?のマリウス。企画の段階ではバルジャンかアンジョルラスかということでしたがバランスを考えてマリウスに落ち着きました。レ・ミズのオーディションは実はマリウスで受験していました。今回、自分なりのマリウス像をイメージして歌ってみました。どのパートを歌っても、やっぱり名曲だなあと感じました。マリウスも私の声には合っていると感じています。
2部で先にゲッセマネを歌ったのは正解でした。声にかかる負担を考えても、その後の三枚目的キャラクターに繋げる意味でも、インパクトの大きさでもあの曲順は正解でした。今回のヴァージョンですが私の知り得るかぎりこのヴァージョンで歌っている歌手は日本では私だけだと思います。私が初めてゲッセマネを歌ったのは6年前。まだ本格的にミュージカルナンバーを歌いだす前でした。ミュージカルに出演している先輩からこんな曲があるんだけどやってみない?と渡されたのがジーザスのCDでした。96年のロンドンキャストのものでした。ジーザスを歌っている俳優さんはスティーブ・バルサモという人でした。取り敢えずかれの歌うゲッセマネを聴いてみたら…度胆をぬかれました!私はちょつとやそっとの歌では驚かないのですがこれを聴いた瞬間、脳天が雷に打たれたようになったのです。はっきり言って役者でこんなに歌えるなんて信じられませんでした。初めてレ・ミズのCDでコルムさんのバルジャンを聴いた時の数倍の驚愕度でした。他の版のジー
ザスも聴いてみましたがスティーブ・バルサモ版を聴いてしまったらもう他は受け付けなくなってしまったのです。この人はこれを毎日舞台で歌っているのか…と思ったらメラメラと闘志が湧いてきました。このヴァージョンで歌ってやる!それから私の挑戦が始まりました。テノール歌手のプライドを賭けて挑み続けました。しかし、その聳え立つ壁に何度も弾き返されてしまいました。彼は譜面にない超高音を出しているのですがしかもその超高音をスーパーロングトーンで歌うのです。高さは良く言われるハイCの完全5度上のハイG!出すだけでも至難の技。しかもそれをのばし続けるのですから超人です。へヴィ・メタル系のヴォーカリストならありうると思いますが舞台俳優でやってのけるなんて、世界のレヴェルは高い。本番で試行錯誤しながら歌いつづけ、少しずつ自分のものにするしかありませんでした。ここ何年かは寝かしておいたので本番にかけたのは久しぶりでした。今回はバンドで出来るということもありかなりの意気込みで臨みました。それが今回の歌
です。まだまだオリジナルには適いませんが自分なりのスタイルにはなってきています。歌い終わった直後の客席の大歓声!ロックコンサートの会場でしたね。クラシック歌手のコンサートではありえないテンションでした。気持ち良かったです。限りなくオリジナルに近いバッキングにしてくれた金井氏に感謝感謝!皆さんも一度、スティーブ・バルサモ版をお聴きになってみることをお薦めします。ハマりますよ!
恋の季節のキラーズからあずさ2号の狩人は舞台での生着替え!でしたが思いの外てこずってしまいイントロ内で終わりませんでした。金井氏がテンポを落としてフォローしてくれて助かりました。かなりウケてましたね。私、70年代歌謡大得意なんです。振りは岡田くんに合わせてやりました。彼もかなりノリノリでとっても濃厚な狩人だったと思います。
そして、舞台裏で早替えして谷村新司に変身してチャンピオン。ギターは1週間程練習しました。“オチ”ではコード3つしか弾けませんからーっ!でしたがホントは5つ弾いてました。でも5つではすべてをカバーできないので手拍子したりしていました。あまりに激しくパフォーマンスしたため、ギターが壊れてしまいました(笑)。ここまで成り切って出来たので快感でした。聴きにきてくれたレ・ミズの仲間に本人より本人ぽくて高級ものまねパブみたいと言われました。あまりにスゴいものをみせられて頭がぼーっとしたそうです。谷村さんの前では出来ないですが…。
ざーっと解説をしてみましたが益々、次回が楽しみになってきました。早く実現出来るよう頑張っていきたいです。何より、会場の満員のお客さまが一様に楽しかったといって帰られたのが嬉しかったです。いつか、ソロでこんなコンサートを実現したいと思っています。皆様次回をお楽しみに!