今日の最高気温は氷点下1.2℃、真冬日でした。明日は赤ちゃんゴマをリリース(放流・野生復帰)する日です。今回のリリースも「
北海道大学北方生物圏フィールド科学センター」と
紋別市との
共同研究として追跡調査がおこなわれます。今日は赤ちゃんに衛星発信器が装着されました。名前は、、、
「海渡(カイト)」君です。この調査研究は今回で6頭目。最初の1頭目(1回目)は成功して、半年間の追跡調査からその赤ちゃんはロシアのサハリン(樺太)南端の湾で夏を過ごしたあと、冬は知床半島付近まで戻ってくることがわかりました。その後の2〜5頭は残念ながらリリース後早々に追跡不能となってしまい、今回の6頭目も失敗したら次は無いだろうと聞いています。野生アザラシの生態を知ることは人間との共生に必要だと思うので、今回はぜひ成功してもらいたいです。
プールに投げ込まれた魚(生きてません)をとらえて食べてました。上写真で口からはみ出てるのは魚の後ろ部分です。ちゃんと頭から飲み込んでます。この個体情報を紹介します。
保護個体:ゴマフアザラシ オス (個体番号L-139)
保護日 :2013年5月4日(ウトロ漁港にて保護、知床財団が一時収容)
受入日 :2013年5月12日(とっかりセンターに輸送・保護収容)
体 重 :9.0kg(受入時) → 22.42kg(12月2日)
リリース番号札:JPN195 (後ろ足のヒレに付けたオレンジの札)
プールサイドに上がろうとするけど、うまく上がれない赤ちゃん。発信器の重さのせいではないと思います。発信器は来年春(5月頃?)の毛替わりの時に、毛と一緒にはがれ落ちるので成長に影響しないだろうと言われています。なを、今回の追跡調査では収集データを増やしたので電池寿命も前回よりも短いと推測されているようです。
明日のリリース(放流)は9:30分にガリンコ号乗り場付近の港または砂浜で行われる予定ですが、荒天時やアザラシの健康状態により中止または変更となる場合があるそうです。ちなみに紋別は明日から風雪が強くなり始め波も高くなる予報なので、実施の判断は当日にならないとわかりません。

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