Prosthaphaeresis  数学用語・数学記号

プロスタフェレーシス。 ギリシャ語の προσθαφαίρεσις からきている。
ギリシャ語の prosthesis は 「和」 を, aphaeresis は 「差」 を意味している。
16 世紀後半から 17 世紀初めまで, 対数が発見される以前に, 積を (逆余弦関数の) 和と差に拠って近似計算する方法である。
実際には次の様な五段階の方法で行う。

[1] 先ず, 小数点を移動して, 掛け算する二つの値を -1 から 1 までの値にする。
[2] 各々の値を, 三角関数の表から cos α, cos β に当てはめ, 角 α, β の大きさを出す。
[3] α + β と α - β の値を求める。
[4] (cos(α + β) + cos(α - β))/2 を計算する。 (加法定理からこれが cos α cos β の値になる)
[5] 小数点の移動を再度行って, 桁を合わせる。

具体的に, 105 × 720 をやってみる。
105 = 1.05×102, 720 = 0.720×103 とする。
cos 84°≒ 1.05, cos 44°≒ 0.720 を得る。
84 + 44 = 128, 84 - 44 = 40 である。
(cos 128°+ cos 40°)/2 ≒ (-0.616 + 0.766)/2 = 0.075 である。
0.075 ×105 = 75000. (実際は 105 × 720 = 75600 で誤差は約 0.0079 即ち約 8 % である)
この方法を応用して割り算も近似計算出来る。
例として 3500÷70 をやってみよう。
3500 = 0.35×104, 70 = 7.0×10.
cos 69.5°≒ 0.35, そして sec 81.8°≒ 7.0 である (sec や cosec (csc) の表も昔の人は持っていたのである)。 つまり cos 81.8°≒ 1/7.0.
81.8 + 69.5 = 151.3 であり, 81.8 - 69.5 = 12.3.
(cos 151.3°+ cos12.3°)/2 ≒ (-0.877 + 0.977)/2 = 0.05.
従って求める答えは 0.05×103 = 50 (これは誤差 0 で, 例が上手く出来過ぎている).
[尚, 角度の近似を上げれば当然の様に誤差も小さくなる]

Prosthaphaeresis --- Wikipedia
の部分訳。
Wolfram その他の page を参照すると, どうやら所謂三角関数の和・差を積にする公式や三角関数の積を和・差にする公式のことも prosthaphaeresis と呼ぶようである。 (Simpson の公式, Werner の公式 という呼び方もあるようだ)
別の例

Prosthaphaeresis の日本語訳だが, 片仮名で 「プロスタフェレーシス」 とするか, 「積を和と差で計算する方法」 ではどうだろうか。
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ex falso quodlibet rule (矛盾からはなんでも導出してよいという規則)
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Cesàro 平均  数学用語・数学記号

Σk=1n an/n を Cesàro (チェザロ) 平均という。
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ポッホハンマー記号  数学用語・数学記号

(α)k = α(α + 1)(α + 2)……(α + k - 1) (if k > 0)
= 1 (if k = 0).

しかしポッホハンマー自身がこの意味で使ったかどうかは定かではないそうである。
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行列 A = (aij) に対し |A| = (|aij|) とする流儀があるらしい。
こういう人達は行列式はきっと det(A) としか書かないのだろうな。

[芦野隆一, 正行列とその応用, 数学セミナー (12), 2012]
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power の語源  数学用語・数学記号

冪を英語で power というのはディオファントスが自乗を δʊναμις と呼んだのが始めらしい。(朝日新聞Sunday, 21st July, 2013)
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argument of maximum/minimum  数学用語・数学記号

函数 f(x) の区間 I に於ける最大値を与える x の値を arg maxI f(x) のように書く。
同様に arg minI f(x) というのもある。
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Ian Stuart の 「数の世界」 (藤野邦夫訳, 朝倉書店) では, 整数の配列を “mod m で見る” ことを moduloscope と呼んでいるらしい。
橋本喜一郎 (早稲田大学大学院理工学術院) はこれを直訳して 「還元鏡」 と呼んでいる。
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