H27 神奈川県公立高校入試の数学の問六の (ウ) は難し過ぎないか  高校数学

本当は高校数学ではなくて高校入試だから, 中学の数学ということになるが, 高校入試だから丁度境目だということで少し許してもらうことにしよう。

問題はこういうものである。
問 6 右の図 1 は, 線分 AB を直径とする円 O を底面とし, 線分 AC を母線とする円錐であり, 点 D は BC の中点である。
AB = 6 cm, AC = 10 cm の時, 次の問いに答えなさい。 但し円周率は π とする。

(ウ) この円錐の表面上に, 図 2 のように点 A から線分 BC と交わるように, 点 A 迄線を引く。 このような線の内, 長さが最も短くなるように引いた線の長さを求めなさい。
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因みに (ア) の体積の問題は簡単だし, (イ) の AD 間の距離は相似を一回, 三平方の定理を二回使えば出来るのでそれほど難しくない。
ところが (ウ) はどうであろうか。
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高校でゼミを  高校数学

現在の高校には 「総合的な学習の時間」 というのがある。 僕は意欲的な生徒の為には, ここでセミナーをやるのがいいのではないかと思うのである。 今の所, 実際にはやっていないので, 実践報告ではない。
 別に 「総合的な学習の時間」 に限らず, セミナーをやった方がいいと思うのは, 大学入試が 「学力偏重」 にならないようにすると言うからである。 僕は大学入試が学力試験で決まって何が悪いのかと思うが, ここではそれは置いておく。
 セミナーをやると, きっと学力には自信があるが, 面接試験にはそれほど自信がないという生徒も, 少しは自信が持てるようになるのではないかと思う。
 他の教科では何をやると良いかは分からない。 所謂文化系の教科では, 教科書にとらわれずに色々な分野や読み物を扱えて, 面白いのではないかと思う。 理科の実験とその考察なども, 教科書の範囲を超えて行えるし, 最先端の分野の文献を読んだりして面白いのではないかと思う。
 数学ではどうかというと, 例えば整数論の大学の教科書の輪講とか, 数学 C にはあったが, (新しい) 数学 III ではなくなってしまった行列なんかを扱うのも面白いと思う。
 僕は持っているだけで読んではいないのだが, 大分古い本で岩波から 「二次行列の世界」 とかいう本があって, これなんか高校生でも十分読めると思うし, 十数人位で輪講をするにはもってこいだと思うのだがどうだろう。
 どこかの学校の 「総合的な学習の時間」 や, 数学系の部活動のあるところではそういうのをやってみたらどうか。 僕は一度是非やってみたいと思っているのだが。
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二次曲線の接線について  高校数学

以下では f(x, y) = ax + by + c, g(x, y) = dx + ey + f ((a, b, 0)×(d, e, 0) ≠ 0) とする。
公式 1
楕円 f(x, y)2 + g(x, y)2 = k (> 0) へ
点 (s, t) から引いた接線の方程式は
(f(s, t)2 + g(s, t)2 - k)(f(x, y)2 + g(x, y)2 - k)
= (f(s, t)f(x, y) + g(s, t)g(x, y) - k)2.

双曲線 f(x, y)g(x, y) = k (≠ 0) へ点 (s, t) から引いた接線の方程式は
(f(s, t)g(s, t) - k)(f(x, y)g(x, y) - k) = ((f(s, t)g(x, y) + f(x, y)g(s, t))/2 - k)2.

放物線 g(x, y)2 = kf(x, y) (k ≠ 0) へ, 点 (s, t) から引いた接線の方程式は
(g(s, t)2 - kf(s, t))(g(x, y)2 - kf(x, y))
= (g(s, t)g(x, y) - k(f(s, t) + f(x, y))/2)2.

公式 2
二次曲線 ax2 + by2 + cxy + dx + ey + f = 0 へ点 (s, t) から引いた接線の方程式は
(ax2 + by2 + cxy + dx + ey + f)(as2 + bt2 + cst + ds + et + f) = (asx + bty + c(sy + tx)/2 + d(s + x)/2 + e(y + t)/2 + f)2.

[片岡宏信, 兵庫県立福崎高等学校]
[数研通信 No. 69. 数研出版]
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三角函数に関する等式  高校数学

Prop. [仁平政一, 茨城大学非常勤講師, 元茨城県立藤代高等学校]
△ABC は C = ∠R の直角三角形,
tan α = b/a (0 < α < π/2),
p, n は 1 ≦ p ≦ n を満たす任意の実数とする。
この時
a sin(pα/n) + c sin((1 - p/n)α) = b cos(pα/n).

証明:
tan α = b/a は α = B を意味する。
辺 CA 上に ∠CBD = pα/n となるように点 D を採る。
次に BD = x と置くと
△ABD + △DBC = △ABC
なので
(1/2)cx sin((1 - p/n)α) + (1/2)ax sin(pα/n) = ab/2.
一方, 定義から
a/x = cos(pα/n).
x = a/cos(pα/n).
従って, 代入して
ca sin((1 - p/n)α)/cos(pα/n) + a2 tan(pα/n) = ab.
∴a cos(pα/n) + c sin((1 - p/n)α) = b cos(pα/n) QED.

Cor.
2c sin(α/3) + a tan(α/3) = b.

上記の式で p = 1, n = 3 とせよ。
更にこれで α = π/6, π/4, π/3 とすると次の式が得られる。
4sin(π/18) + (√3)tan(π/18) = 1,
2(√2)sin(π/12) + tan(π/12) = 1,
4sin(π/9) + tan(π/9) = √3.
更に α = 5π/6, 5π/4, 5π/3 とすると次の式が得られる。
4sin(5π/18) - (√3)tan(5π/18) = 1,
2(√2)sin(5π/12) - tan(5π/12) = -1,
4sin(5π/9) + tan(5π/9) = -√3.

[数研通信 No. 69. 数研出版]
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ベクトルの向き  高校数学

阿原 一志のブログ--ベクトルの向きとは何か(その2) を読んで考えた。

高等学校の数学 B に於いてベクトルの「向き」は無定義の様である。

そこで提案: ベクトル AB とベクトル CD が等しいことの定義。
(一つの直線上での向きは定義されているものとする)
(1) 三点 A, B, C が同一直線上にある場合。 その直線上に点 D もなければベクトル AB とベクトル CD は等しくない。 A = C の場合は B = D の時にベクトル AB とベクトル CD は等しい。 A ≠ C の場合。 直線上で CD の向きを保ったまま, C を A に移す。 この時に B = D となればベクトル AB とベクトル CD は等しい。
(2) 三点 A, B, C が同一直線上にない場合。 A と C を結び, B と D を結ぶ。 この時出来る四角形 ABDC が平行四辺形となる場合のみベクトル AB とベクトル CD は等しい。
ではどうか。
(良く見てみたらここに似たようなことを書いたのであった)

それで, 直線上の向きだが, これはどうするか。
直線から一点を除くと半直線になるが, これを用いて上手く分類していけば, 同一直線上で 「向きが等しい」 と 「逆向き」 が定義出来そうな気がする。
上記で必要なのは, 「CD の向きを保ったまま C を A に移す」 ということだから, 線分 AB と CD の長さが同じ場合」 についてのみ考えれば良い。 (以下半直線は A が起点とする)
(1) C が半直線 AB 上にある場合。 半直線 CD が半直線 AB に含まれている場合のみ AB と CD の向きは等しい。
(2) 逆に A が半直線 CD 上にある場合も立場を逆にすれば良い。
というのではどうだろう。

そうした上で, 丁度符号 sgn(x) が x ≠ 0 ならば x/|x| を意味したように, ベクトル AB の向きを vec(AB)/|AB| で定めれば良いのではないか。
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三点を通る放物線の方程式  高校数学

方法 1. Lagrange interpolation による。
方法 2. Newton interpolation による。
方法 3. (x0, y0), (x1, y1), (x2, y2) を通る二次函数は
Det[
(y, x2, x, 1),
(y0, x02, x0, 1),
(y1, x12, x1, 1),
(y2, x22, x2, 1)] = 0.

方法 1, 2, 3 共, y = (n 次式) で表される函数に拡張出来る。
方法 3 は本質的に Cramer の公式と同じ。
方法 1, 2 はここにも出ている。

応用 [三点を通る円の方程式]
(x0, y0), (x1, y1), (x2, y2) を通る円の方程式は
Det[
(x2 + y2, x, y, 1),
(x02 + y02, x0, y0, 1),
(x12 + y12, x1, y1, 1),
(x22 + y22, x2, y2, 1)] = 0.
[納城孝史, 大阪府立港南造形高等学校, 数研通信 No. 68.]
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二次曲線の接線  高校数学

(1) 二次曲線 ax2 + by2 + cxy + dx + ey + f = 0 上の点 (p, q) に於ける接線の方程式は
apx + bpy + c(py + qx)/2 + d(x + p)/2 + e(y + q)/2 + f = 0.

以下では f(x, y) = ax + by + c, g(x, y) = dx + ey + f とする。
(2) 楕円 f(x, y)2 + g(x, y)2 = k (k > 0) の接点 (p, q) に於ける接線の方程式は
f(p, q)f(x, y) + g(p, q)g(x, y) = k.
(3) 双曲線 f(x, y)g(x, y) = k (k ≠ 0) の接点 (p, q) に於ける接線の方程式は
(f(p, q)g(x, y) + f(x, y)g(p, q))/2 = k.
(4) 放物線 k・f(x, y) = g(x, y)2 (k ≠ 0) の接点 (p, q) に於ける接線の方程式は
k(f(x, y) + f(p, q))/2 = g(p, q)g(x, y).

[片岡宏信, 兵庫県立福崎高等学校, 数研通信 No. 68.]
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ζ(2)  高校数学

近畿大学 数学コンテスト第十回 問題 B-6

(1) 正の整数 n に対し,
Σk=1ncot2(πk/(2n + 1))
を求めよ。
ただし, ここで cot θ = 1/tan θ である.
(2) 正の整数 n に対し,
Σk=1ncot4(πk/(2n + 1))
を求めよ。

略解:
De Moivre の定理により, 自然数 m に対して
cos mθ + i sin mθ = (cos θ + i sin θ)m
= sinmθ(cotθ + i)m
= sinmθΣk=0mmCkikcotm-kθ.
虚数部分のみを採ると
sin mθ = sinmθΣk=0[(m-1)/2]mC2k+1(-1)kcotm-2k-1θ
ここで, [x] は所謂ガウス記号 (x を超えない最大の整数)。 ここで m = 2n + 1 と置くと
sin(2n + 1)θ = sin2n+1θ・f(cot2θ) … (a)
と書ける。 ここに 0 < θ < π/2 の時, f(x) は n 次多項式で
f(x) = Σk=0n2n+1C2k+1(-1)kxn-k
である。 この時 0 <θ < π/2 に於いては sinθ ≠ 0 なので (a) により
f(cot2θ) = 0 ⇔ sin(2n + 1)θ = 0 ⇔ (2n + 1)θ = kπ (k = 1, 2, ..., n).
従って f(x) = 0 となるのは, αk = cot2(πk/(2n + 1)) (k = 1, 2, ..., n) のみである。 よって f(x) = (2n + 1)(x - α1)…(x - αn) と因数分解できることになって,
Σk=1ncot2(πk/(2n + 1))
k=1nαk
= (1/(2n+1))・2n+1C3 = n(2n - 1)/3.

さて, 0 < x < π/2 の時 0 < sin x < x < tan x である。 辺々自乗して逆数を採ると
cot2x < 1/x2 < 1 + cot2x.
この不等式に x = πk/(2n + 1) を代入し, R = x2/k2 = π2/(2n + 1) 2 を掛けると
R cot2(πk/(2n + 1)) < 1/k2 < R(1 + cot2(πk/(2n + 1)))
となるが, これを k = 1 から n 迄の和を採り, 上記の結果を用いて n→∞ の極限を採ると
ζ(2) = Σk = 1 1/k2 = π2/6
を得る。

(2) の答は n(2n - 1)(4n2 + 10n - 9)/45 であり, これを用いて
ζ(4) = Σk = 1 1/k44/90
が得られる。

[解答部分は 大野泰生, 佐久間一浩, 近畿大学 『数学コンテスト』 12 年の歩みを振り返って, 数学セミナー (8), 2010]
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