年数回ですが、茶懐石の実践講座をさせていただいております。すぐにお役に立つような献立で、前日の準備がしやすいもので、それでいてちゃんと習わないと作れない、そんなのを目指しております。
今回のテーマは七夕です。
献立は以下の通りです。
向付は旬の魚の鱚を三枚におろし、立て塩で味をつけて、水気をふいてさっと炙り、蓮芋などを鋳込んで、若布を添え、花穂を散らしました。器は笹皿。夏にいいですよね。ほかにガラスの舟型などもすてきです。
汁は、絹ごし豆腐に蓴菜、吸い口は粉山椒といたしました。ほかには青楓麩や冬瓜なんかもよく使われますね。味噌の配合はまだ100%赤だしという感じではなく、小指の爪ほど白味噌を加えています。けっこうつぶつぶって残っていますので、最低でも1回は漉してくださいね。
煮物腕は、巻き海老を酒塩蒸してから葛で包み、素麺を添えたもの。この辺でテーマの七夕、表現してみました。吸い口はもう青柚子ですよ!イケの巻きが最終日しか取れず、2日間はブラックタイガーでごめんなさい。お椀は蛙に柳です。躍動感あるすごく好きなお椀ですが、この時期しか使えません。
夏場は焼き物がでない場合が多いので、向付に炙った魚を使ったりしますが、強肴もちょっと中身の種類を普段より多くしたりしております。
夏野菜の炊合わせは、3人用と4人用に盛ってみました。どちらも時代物の磁器です。
豚と山芋の梅和は青磁と明代のものに。夏場はビタミン豊富な豚と、パワーフル食材山芋、そしてそれらをさっぱり味の梅で和えてみました。

青いほうは、側面からですと、こんなお魚が描かれています。
箸洗いは、ひまわりの種にしました。
八寸は海の物がたたみいわしの雲丹焼き、山が万願寺唐辛子でした。畳鰯はカットしてから焼いた方がぼろぼろにならずにいいですよ。また、すぐに焦げてしまうので、オーブントースターの余熱で焼いてください。
湯桶と漬け物ですが、漬け物は夏らしくフレッシュな夏野菜で生の柴漬けと沢庵にしました。
こちらも器は2つ。時代ものの染付けと岳中さんの小鉢です。
主菓子は牛皮で、金銀箔を鼻息で飛んでしまわないように気をつけつつ、作りました。
干菓子は七夕にちなみ策餅です。この策餅は素麺のルーツにもなっております。
一献は岐阜の百十郎と三重の田光をご用意しました。女性が多かったのでフルーティで飲みやすいものにいたしました。
向付:鱚の一夜干 はすいも、若布添え 花穂 加減酢
汁:赤だし、絹ごし豆腐 じゅんさい 粉山椒
煮もの:海老の水晶椀 そうめん 椎茸 青楓麩 青柚子
強肴:夏野菜の焚き合わせ
豚と山芋の梅和え
小吸い物:ひまわりの種
八寸:畳鰯の雲丹焼き 焼き万願寺
湯桶、漬物(たくあん、生柴漬け)
主菓子:星願
干菓子:索餅
次回は
9/29(金)、30(土)、10/1(日)です。お申し込み、お待ちしております。
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