前の記事も全然書いていなくて遅れてしまっておりますが、早いものから書きますね。
今回はちょうど今頃から2月くらいにかけての寒〜い時期に行われる茶事「夜咄」の懐石をやりました。
なにせ寒い時期ですので、温かくしていただくのが大事ですので、最初の待合で出す白湯も、甘酒をお出しすることもあるので、レシピ解説の時に出し方など説明しながら飲んでいただきました。たぶん初日は生姜を添え忘れてしまったのですが、ぜひ乗せて黒文字を添えておだしください。またたくさんは駄目です。3口程度で飲める位の1/4C程度で十分かと思います。ちゃんと麹で作ったものを出してあげるのは言わずもがなです。酒粕で作るとお酒をいただけない方には地獄ですから。
出張料理のときには電気釜で作っていったりするのですが、今回は市販品でいきました。でも私のチョイスだからマニアックに、先日蔵にもお邪魔した奈良の花巴さんのと奥出雲酒造さんの甘酒です。
さて、三光、向付はふろふき大根にしました。玉味噌の造り方もしっかりと覚えていただきました。丘混ぜ、お忘れなく。柚はいつも針柚とは限りません。こんなふうにあられもいいかと思います。
汁は粟麩を揚げてこくを出しました。少し油が浮きますが香ばしい味わいで冬向きですね。占地を添えました。
折敷は少し砕けた感じで春慶にしました。
煮物椀はこの時期欠かせない聖護院蕪を使ったかぶら蒸しです。魚は金目鯛にしました。もちろんぐじや焼き穴子などでも美味しいです。本山葵がアクセントですので必ずお使いください。青味は鶯菜にしました。あつあつの銀餡をかけてあります。
焼き物は省略の場合も多いですが、照り焼きの基本もやっておきたかったので鰤にしました。初日は人数が少なかったので乾山写しの「壺中日月流し」の皿に、2日目3日目は中村清吾さんの白磁にしました。染めおろしを添えてどうぞ。
強肴はよく夜咄にでてくる「おでん」と「林檎と春菊の胡桃和え」にしました。

海老芋、結び白滝、金時人参、結び昆布、焼きちくわ、京がんも、京水菜とついたくさん炊いてしまいましたが、本来はこんなにいりませんので加減してください。海老芋と蛸と昆布とかそんな感じがベストでしょう。辛子とさじも添えてください。
和え物は、衣は胡桃を使っているので重めですが、林檎の酸味で口さっぱりとしていただきたく「林檎と春菊の胡桃和え」です。近茶流に入門してすぐ教えていただいた一品で、今では煎り胡桃を使い、私のレシピではゆでません。
器はぽったりとかわいい風情の檀上さんのお作です。京王デパートの個展で求めました。たからの庭でもお世話になっております。
箸洗いは蕎麦米。普通より少し多めに入っています。味は梅干しでほのかな塩味と香りをつけましたが、わからないレベルです。箸を洗うのですから塩味はいらないと思います。これから塩気のきつい八寸も出て参りますしね。時代物の小吸物椀でお出ししました。
八寸は、あぶりばちこと松葉零余子です。ばちこは干しこのことも言われていますが大変高価ですが、酒のアテによく、またあまり手間がかかりません。
杉八寸ではなく、黄瀬戸の八寸皿でお出ししました。
〆のお漬け物は、かぶらがかぶってしまうのですが、旬ですので千枚漬けと赤蕪、柴漬です。
初日は織部で、2日目、3日目は寿山さんのでした。
主菓子はなんといってもこの時期はあつあつの上用饅頭がいいですよね。1つはえくぼ、一つは織部にしました。焼きごてを使った日もありました。千鳥もかわいいですね。
酢水の霧吹きの意味、しっかと覚えてくださいね。練り切りとの包み方の違いも!
ご参加くださいました皆様、どうもお疲れ様でした。次回は2月末にひな祭りをテーマにやる予定です。よかったらまたご参加くださいね。
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