四国お遍路と同じ上着をはおり、僧侶さまの後について地下への階段を降りる。
「私の後について、お唱えをしながら進んで下さいね」
と言われ、「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)」と言いながら進む。ほどなく善光寺さんのお戒壇めぐりのように真っ暗になり、壁に触れた左手だけが頼りになる。そしてその途中にお鈴があり、見つけて鳴らすように言われた。
「はい、いい音がしましたね。これから霊場に入ります。お唱えを続けて下さい」
これ、普段お寺さんに通っているからいいものの、そういう経験が全然無い人が来たらビビルだろうなぁ(0^;;;
ほどなくほのかな灯りが見えてきた。その先に、弘法大師・空海さまの仏像と各お寺の小さい掛け軸(?)みたいなものがずらりと並んでいる。足元には、30cm四方の座布団のような物が…。これが、四国八十八ヶ所の各お寺から集められたお砂らしい。座布団1枚を踏むたびに、ちっこい掛け軸に向かって、
「南無大師遍照金剛」とお唱えする。自分の年や大切な人の年の番号のところに来たら、その人に対する願い事を3回口に出して唱えるとそれが聞き届けられると聞いた。堂内には他に2名の女性がお参りをしていて、お唱えが輪唱のように響く。う〜みゅ、とっても心が落ち着くかも(^^ヾ
お砂を踏むだけで四国を巡礼したことになるというのが安易でキッチュな感じではあるが、このお砂踏みは意外と昔からあるらしい。昔の人の信仰に対する気楽な日常感があって面白いかも?全部回り終わったら本堂に戻り、高野山を模した祭壇の前で結願のご報告の意味をこめて手を合わせて終了となる。ふらっと立ち寄ったお寺さんで、こんな体験ができて面白かった。僧侶さまに白装束を返したところ、若いわりにご真言を平気で唱えられたにゃんこに興味があったようでいろいろなお話をして下さった。
「どこかで勉強をしてますか?あなたには仏縁があるから、大事にしていきなさい。ここに来たのも、きっとお不動さまや弘法さんのお導きかもしれないね。いろんなことに感謝して生きれば、いい人生がおくれますよ(^^」
こういう肩肘張らないお寺さんって好きだなぁ〜と思って帰り、ご飯時にその話をしたところ、にゃんこばーちゃんもそこが好きで、よくお砂踏みに行っていたと聞いた。なるほど、ご縁があったのかも?
思い立ってチョコッと出かけた岩槻という町、まだまだ奥が深そうだ。またちょくちょく探検に行ってみよう。次回は近くにあるレトロな建物が気になった岩槻郷土資料館や、東久のお人形歴史館とか覗いてみようかな?そういえば、境内に立っていた空海さまの像は、雛人形を抱いていたっけ。(おしまい)
岩槻大師→
http://www.evam.ne.jp/iwatukidaishi/
四国八十八ヶ所「お砂踏み」→
http://www.citydo.com/prf/saitama/guide/sg/250001103.html
岩槻郷土資料館→
http://www.city.saitama.jp/cgi-bin/odb-get.exe?WIT_template=AC020046&WIT_oid=saitama::Contents::58070
東久・お人形歴史館→
http://travel.jp.msn.com/domestic/guide/detail.aspx/routetype=
prefgenre/domesticareaid=4/prefid=11/prefareaid=0/genreid=2/
subgenreid=0/guidecode=11000691/guidesort=spottitle/