1.江戸の助六
文化祭後のお稽古日、先生になんてダメ出しされるかドキドキしながら始まるのを待つ。入ってきた先生がひと言、
「老松はまあまあだったね。でもまだ順番が入っただけだから、3月までにカッコをつけるから」
ホッとひと安心(^^;;; また、頑張りましょ。この日は、大先輩の踊る「助六」のお稽古に便乗。すっきりといい男の助六さんは、傘の角度ひとつで粋にも野暮にも見える難しい踊り。そう言えばちょっと前の「お〜いお茶」のCMで、海老蔵が助六やってたよなぁ…やっぱ本職はすごいわ。
「むむ、これじゃオカマさんみたいだよ」
とか頭の中で反芻しながら、見よう見まねで踊る。む、難し過ぎ!先生曰く、
「人の踊りだと思ってやってると、いつまでたっても入んないからね!」


2.昭和の日比谷
若干凹んだものの今日はお稽古の後にお楽しみがあるのよ!と、いそいそと電車に乗り込んで日比谷に向かい、もうすぐ解体と言われている三信ビルに入った。ここでただ一軒だけまだ営業している「ニューワールドサービス」というレストランへ。よかった(^^ まだお店やってるよ!店内に入ったら、ほぼ満席。えっ?こんなに混むお店だっけ?と思っていたら、この日はもうすぐライブイベントがあるそうな。残念ながらティータイムなので、有名なハンバーガーは頼めず。ケーキセットを頼もうと思ったら、売り切れとな(TT)でも、小腹がすいている…チーズサンドとコーヒーのセットにして店内を見渡すと、会社のお偉方さん風やら金持ちマダム系、若きクリエーター系や出版業界系などいろんな人が(0^;そういうにゃんこも、アヤシイ着物女。トーストタイプのチーズサンドとコーヒーが運ばれた時、ちょうどライブが始まった。アコースティックギターを静かに奏でるおとなしそうなにーちゃん、照明を落とした店内で目をつぶって聴いていると海の中を漂っているような気持ちになる。何て心地いいのでしょう☆ 本当はここでケーキセットを食べた後、歌舞伎座の一幕見に行こうかと思っていたのだが、今日はゆっくりこの雰囲気を楽しむことにした。店内には年月が降り積もった濃密な空気が流れている。昭和という時代の香りを感じつつ、1時間あまりでライブが終了した。


お会計の時、
「まだお店はしばらくやってるんですか?」と聞いてみたところ、
「ビルが壊されるまで営業します。年内も年明けもやる予定ですから、また来て下さい」
とのお答え。よかった!次はハンバーガー食べに来よう。もうほんの一部しか歩けなくなった三信ビル。宝塚にはまっていた頃、ここにはよく来ていた。ほっかむりしたアシカが入り口に置いてあった謎の喫茶店も、ゴージャスなフレンチレストランももう撤退している。アーチ型の天井、バルコニー、真鍮の意匠etc…壊しちゃうのかぁ(TT)もう踏み込めなくなっている大理石のエレベーターホールも、メッチャ素敵だったのよねぇ。どこかの企業が買い取ってくれないかなぁ。ゴジラが見守るビルを振り返りながら後ろ髪引かれつつ歩いて行くと、見覚えのある人だかりが目に入ってきた。(つづく)
三信ビル保存プロジェクト→
http://www.citta-materia.org/sanshin.php
お友達のみいこさんのニューワールドサービス紹介ブログ→
http://air.ap.teacup.com/applet/miiko2/20061119/archive


