須磨の大御所が連れて行ってくれた先は、神戸中央卸売市場の目の前にある「居酒屋食堂・駅前」。えっ?神戸に市場なんてあったんだ。それに市場の近くなのに24時間営業なの?所狭しと張られたメニュー写真と派手なネオンのせいで、そこだけ妙に活気ある雰囲気をかもし出している。酒飲みはビール290円の看板に驚くのだそうだが、下戸のにゃんこが驚愕したのは海鮮丼480円の方だった。
店内は満席。カウンターに案内され、まずは牡蠣の天ぷらを。小ぶりの牡蠣にぎゅっと旨味が凝縮されていてうまい!白魚の天ぷらと明石のタコの唐揚げも、ホクホクプリプリで絶品である。須磨の大御所おすすめの、とろけるような蒸し穴子をひとくち食べて、
「わぁ〜、柔らか〜い♪」
と言ったら、横の御大がひと言…。
「蒸しとるんやから、あたりまえやがな」
ん?怒られたのかな?と絶句していたら、
「ほらな、そこでなにか突っ込み返さなダメやねん!」
そうか…、常にネタを探っていないとあかんのね(^^; 関西脳みそになるには、修行がいるなぁ。
目の前では、板さんが当たり鉢で何か作り始めた。聞くと塩辛との答え。白ゴマペーストなどを入れて、妙に美味しそうだ。実はにゃんこ、塩辛は苦手。でも、何だか惹かれる…。素直に言えばお味見させてもらえたのかもなぁ。こんな遠慮しちゃうところが、関東気質のあかんところかもしらんねぇ。〆に出てきた480円也の海鮮丼は、何とお味噌汁まで付いてくる。酢飯の味も絶妙だし、大きな甘エビはプリプリ。角の立った数々のお刺身もさすがである。しめ鯖の加減も素晴らしく、しかもこの値段でいくらまで散りばめられていて大丈夫なのか?極楽の夕食は、大満足&大満腹でフィナーレとあいなった。
「きっとまた来るぜ、駅前食堂!」
ポンポコリンのまま、ポートアイランドにあるホテルまで運んでもらう。11階のシングルからは、港の夜景が一望。こんなまともなホテルに泊まるのは、昨年の9月のパークホテル東京以来だ。しかし、ホテルには橋下弁護士の激烈ポージングしたポスターが…。法律セミナー&トークショーがあるらしい(0^; 橋下弁護士、こんな仕事もしてるんか?ダブルサイズのベッドに大の字になり、旅をしているんだなぁという感慨にふける。お風呂に入ってすぐ寝るつもりが、灘の大御所からいただいたもうひとつの包みが気になる。開けてみると、ハイジの代表作のアルハンブラというチョコケーキだった。ああ、寝る前だけど…満腹だけど…甘いものは別腹(0^; 夜景を見ながら至福の時は続く。明日はいよいよ憧れの鍬渓温泉行きだ。(つづく)

