あしや温泉は、プレハブの簡素な作りの地元民のための温泉だ。ご近所のおばちゃんたちが、昼間からどんどん入りに来る。塩分が多くけっこう高温なので、ギュッと強力に効いてくる。前の篠原や灘温泉の湯が優し系だったので、余計その強さが身に沁みる。ヘロヘロになって早々に上がるが、全然汗が引かない。まるで海岸沿いにある温泉のお湯のようだ。にゃんこの近所で言うと、日高町の「まきばの湯」の泉質に似ているような…。冬で良かった…夏にここに入ったら、ズーッと汗ダラダラになることだろう。
真っ赤な顔でフロントにいるおばちゃんに、
「4月に閉鎖しちゃうかも?って聞いたんですけど、本当に無くなっちゃうんですか?」
と聞いたところ、
「詳しくはまだわからんけど、多分そうはならんやろね。ここ閉めたら大変や」
というお答え。こんな特色のあるお湯、いつまでもお年寄りの楽しみの場になっていて欲しい。
次の温泉に向けて歩いていると、歩道に面白い立札を発見!
「捨てたらあ缶!」さすが、関西。そう言えば、以前京都に行った時には、
「京阪乗る人、おけいはん」という広告があったっけ(0^; このノリが素敵よね♪
阪神の打出駅から尼崎センタープール前駅まで電車に乗り、京都の大御所から教えてもらった蓬莱湯を探す。高架の駅から煙突が見えたので、一目散にそこを目指して歩く。絶対間違いないと思いきや、普通の銭湯。しかも蔦のからまる激レトロな構えでそそられる。が、残念ながら2ヶ所入っている時間はない(TT)次回絶対にここに入りに来ようと決めて、蓬莱湯を探す。
住宅街にさりげなく現れた蓬莱湯は、3年前に温泉を掘り当てた銭湯だ。ここも気軽なご近所のたまり場的雰囲気でいい感じ。なめらかな湯を堪能して、脱衣所で着替えていると、双子のようなばあちゃんが入ってきた。丁々発止の漫才のような激しい突っ込み合いが、延々と続く。さ・さ・さすが尼崎だ。いつまでも聞いていたいが、時間がない。この激烈ばーちゃんたちを小さくしてテイクアウトし、凹んだ時に取り出して元気付けてもらいたいもんだ(0^; 後ろ髪を引かれつつ、今回の最大の目的である御影でおこなわれるイベントに参加すべく阪神電車に乗り込んだ。武庫川の橋を渡る時、素晴らしい夕日が沈んでいくのが見える。幸せな思いが湧き上がってきた。(つづく)
あしや温泉→
http://www21.ocn.ne.jp/~spa-mich/todofuken/hyogo/004_ashiya.htm
蓬莱湯→
http://houraiyu.e-mon.co.jp/



