まさにバカッ晴れというより他にない晩秋の朝、高崎線に乗り込み北に向かった。高崎に近づくと、上信越の山々の姿が車窓に現れる。さらにここから吾妻線に乗り換えて、目指すは長野原草津口駅。ホームに滑り込んできた吾妻線は、オレンジと緑のツートンカラー。これは昔の高崎線と同じで、懐かしさに思わず記念写真をパチリ。寒冷地仕様のようで、ドアは手で開け閉めするようになっている。
缶コーヒーとチョコレートを買って、先頭車両のボックスシートを独り占めする。高崎駅を出ると程なく右手に堂々とした赤城山が見えてきた。左手奥には、遠く浅間山の姿も…。山頂からポッポッと白い煙をはいているのが見える。この吾妻線沿線は、まさに極楽温泉ルート。金島温泉、小野上温泉、四万温泉、川原湯温泉、草津温泉、万座温泉etc…。数え上げたら
きりが無いほどの温泉が点在している、温泉バカにはたまらないエリアだ。
高崎を出てから1時間半あまり、目的の長野原草津口に着くまで、ボックスシート貸切の快適な旅となった。紅葉の吾妻渓谷と電車をカメラにおさめようと、鉄ちゃん系カメラ小僧の姿があちこちに見える(^^;人のことは言えないが、いろんなマニアがいるもんだ。
長野原草津口駅を降りると、草津温泉行きのバスが待ち構えている。電車から下りた乗客のほとんどが、そのバスに乗り込んでいく。でも、にゃんこの目的は、1日数本しかない花敷温泉行きのバスだ。発射時刻まで30分、すでに目的のバスが停まっていた。お昼を食べておきたいところだが、にゃんこ食べるのがメチャクチャ遅い。駅前のお店の「舞茸ラーメン」ののぼりが気になるものの、このバスを逃したら、あとは4時間後になってしまう。舞茸ラーメンをあきらめ涙を飲んで売店を覗くと、お焼きが目に入った。醤油味の野沢菜お焼きと、味噌味のキノコお焼きを買って、バス横のベンチでホクホクと食べる。日差しが当たってあったか〜い。けっこう満足して、バスの1番前の席に着いた。
遅れた特急列車を待って出発したバスは、素朴な山道をぬって極楽の温泉へとむかって走って行く。30分弱で終点の花敷温泉に到着。真っ先に料金を払って、バス停前の「関晴館本館」に飛び込んだ。(つづく)
関晴館本館→
http://www7.ocn.ne.jp/~hanasiki/index2.html



