2012/6/16

百鬼園戦後日記 昭和21年3月の項。  読書

百鬼園戦後日記 昭和21年3月の項。

昭和21年3月3日、新円の切替に世間はごたごたしている中、百けん先生は「小屋のトタン屋根に椎の木の枝から落ちる雪の音を聞きながら一献」していた。先生は昨日までに手持ちのお金を使い果たしていたので、新円に換える必要が無かったのである。余分な労力を省くために多少高くても物に変えてしまう所は百けん先生の合理主義である。

3月9日武田製薬で「漱石雑話」という題で講演。(現在この講演の内容は『漱石先生雑記帳』 河出文庫 [文庫] に収録されている)
またこの頃「漱石物語」という本の準備もはじめている。

「お酒一本はうまい、二本はつらい様である。二本目あたりから本当の味が出だすからである。そこでお仕舞いになるのはつらい。三本目からが本当に飲んだような気がする也。」(3月21日)・・・全く同感である。

この月はとても停電が多かったようである。「電気が消えてもだれか直してくれと云いに行かぬから、いつまでも其の儘なる由。暗くなればどの家も早く寝てしまう。」(3月27日)らしい。

2012/6/15

「百鬼園戦後日記」昭和21年2月の項  読書

「百鬼園戦後日記」昭和21年2月の項。

上旬、雪と二月の季節風にトタン屋根のバラック小屋の生活の惨状が記される。
また雨と風の日にはトイレに行くことが困難だったようだ。

当時の物価。
お米五升225円。みかん一山・20円 おでん屋でおでん(馬鈴薯二切れ、こんにゃく一切れ、さつま揚げのごとく魚の匂いのするもの一切れ )5円。お酒一本35円。。(たぶんこれらは闇市の値段だと思われる。)
一日の生活費が大体100円。また百けん先生は「ご馳走帖」の印税のうち3000円を前借している

このデータから当時の物価を予測するのは素人の私には難しい。
しかし、買いたくても物の無い時代であるので、お金の価値はあまり無かったのではないだろうか。
ガスはまだ無く電気はあるにはあるがあまり当てにならなかったようだ。

この月の十八日「貯金払出制限と新円の切替」が発表された。
貯金封鎖などによる経済混乱をインタビューされた先生は「随分人を苦しめた今までのお金が使えなくなるのはいい気味だ」と嘯いている。

2012/6/14

百鬼園戦後日記・昭和21年1月の項。  読書

百鬼園戦後日記・昭和21年1月の項。

終戦から半年、百けん先生はバラックで不自由な生活をしていた。罹災する前は「午前中ト夕刻以後ハドナタ様ニモオ目ニカカリマセヌ」という掛札を掲げ来客を遠ざけていたが、バラック小屋ではそうもゆかず、朝から来客に追われる。

新潮社からの原稿依頼に、原稿一枚につき酒一合という条件で引き受け、一升七合のお酒を得たりする涙ぐましい日々が綴られている。

2009/9/21

入門詠んで楽しむ俳句16週間  読書

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入門詠んで楽しむ俳句16週間 松田ひろむ/著
出版社名 新星出版社
価格 1,050円(税込)



俳句の入門書は沢山ある。
それぞれに工夫を凝らしてあるようだが、入門書と言う性格上内容にそれほどの違いはないような気がする。
要は初心者がそれを読みながらどこまで俳句に対して期待をいだけるかということである。
内容の半分近くが名句の観賞のような入門書もあるが、初心者にいきなり名句と言っても退屈するだけだと思う。
俳句をはじめた当初大切なことは、ともかく5・7・5という定型になじむ事だとおもう。
季語や切れ字も大切だが、季語は眼前にある季節の風物を、切れ字はある程度の慣れだとして、多作に心掛けることだ。
本書の特徴は「作ってみよう」「ためしてみよう」といった課題と、まるで俳句教室の中で先生が板書してくれるように分かり易くそれぞれのポイントをまと「俳句上達のポイント」である。
これは俳句をはじめたけれど、何をして好いか分からないという人にとって確かな道しるべとなるものである。
16週間では無理かもしれないが、この本を三年間熟読して課題を続ければ俳人になれると思う。

2009/9/4

「日本人の知らない日本語  読書

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「日本人の知らない日本語」

蛇蔵/海野凪子・著  出版社名 メディアファクトリー \880


新聞でよく宣伝している内容紹介のマンガが面白いので興味を持つ人が多いと思う。
現在大ベストセラーになっている。
日本語関係の本は沢山出ているが、ベストセラーになるものは珍しいと思う。
私は地元に図書館に予約して借りたのだが2ヶ月以上待たされた。
2ヶ月待ってやっと借りられてそのまま図書館の椅子に座り、1時間で読み終わった。

外国人が日本語を学ぶ上で間違いやすい項目を楽しく解説した内容だが、「助数詞」や「敬語」は私ですらまともに使えていない。
それを真剣に学ぼうとしている学生さんたちには頭がさがる。
また「変体仮名」の項もあるが、変体仮名など「学生時代にそんなものがあるという噂を聞いたような気がする」程度である。
とりあえず巻末の参考文献をコピーして勉強し直そうと思った。
ちなみに参考文献のほとんどはそのまま予約せず図書館で借りられた。




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