2013/5/17

蛇イチゴ  映画

朝露にきらきら光る蛇イチゴ

印象的なのは食事のシーンが多いこと。
けしてご馳走を食べているわけではないが、見ていてこちらも食べてみたくなるものばかりである。
特に呆けてしまったおじいちゃんが溢しながらも夢中になって食べているシーンは生命の力強さを感じてけして不快ではない。
初めはどこの家庭にもある、家族のそれぞれの小さな不満の話かとも思ったが、進むうちに意外と大きな不幸の話であった。
でも、いい加減であるが憎めない兄と結局は兄の事が好きな妹の関係に和む気がする。
この作品自体西川美和監督の見た夢がベースになっているとの事で、もっと抽象的な話しかと思ったがけしてそんなことはなかった。

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2013/5/16

イブの総て  映画

一言で言うと「イブのサクセスストーリー」である。
芝居に憧れて大女優マーゴの楽屋の入り口でチャンスを待つことから初めたイブが女優として名声を得るまでの話。
イブは大人しそうな顔をしているが、その実はしたたかに演劇界に登りつめてゆく。
その様子は小気味良いとは言えずなんとなく不快なのは、初めのうち虫も殺さぬような顔をしていたイブが少しづつ本性を現してゆく様子がとてもリアルであるからだろう。
これはイブ役のアン・バクスターの演技の素晴らしさだと思う。
この映画からマーゴ役のベティ・デイヴィスは悪女スターの名を上げたというが、ここで描かれるマーゴは旬を過ぎて落ち目が見えてきた中年女優という役柄でイブとは対照的に描かれる。
私はイブよりマーゴに人間味を感じる。

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2013/5/15

炎上  映画

金閣寺の放火事件を扱った文芸作品というと、三島由紀夫の「金閣寺」をまず思い出す。

あの小説は抽象的で分かりにくい話であるが『美に対する嫉妬』が主人公に放火させた原因だと読んだ時に思った。

この映画は同じ題材を扱い大筋では主人公が金閣寺(作中は「驟閣寺」)を放火するまでの過程を描いた作である。

三島の小説が金閣寺が主人公の美の象徴であったのに対して、この作品では金閣寺は主人公と亡き父の間にある共通した憧れであったのだと思う。
要するに主人公が金閣に中で死ぬことは父の中で死ぬことと等しいのである。
その点三島の小説よりはるかに分かりやすい内容である。
ついでにこの「金閣寺放火事件」の実際を考えたとき、もっと分かりやすいのだと思う。
三島の小説はこの事件を美化しすぎている感覚があった。
しかしそれだけに小説「金閣寺」は美しいし映画「炎上」面白い。
この映画を観たときもう一度「金閣寺」を読みたくなった。
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2013/5/12

珈琲時光  映画

前半、一青窈は素朴な少女のような印象を受ける。
その割には未婚の母を覚悟する強い女であるわけだけれど、それは現実の認識の甘さゆえという気もする。
そんな話であるが映画自体はまったりとして、現実の東京の風景を沢山撮っている。
しかし、その中をさ迷う青年たちにあまり現実味を感じない.。
設定がライターとか古本屋の店主とか年金暮らしの両親であるからではないだろうか。現実を映している割には現実的でない。

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2013/5/10

渚にて  映画

かなり前に原作を読んで興味はあったのだがまだ見ていなかった。
1959年の作品と言うから第二次大戦後、世界が一番危険な時期だったのであろう。
アメリカは朝鮮戦争やベトナム戦争と戦争の泥沼に入っていく時期だ。
この映画は第三次世界大戦で核を使ったばかりに地球全体が汚染され人間は生き残ることは出来ないという前提で作られている。
舞台なった豪州でももう半年と時間がない状態である。
そんな中でも人々は愛し合うし、スリルを求めたりもする。
いつもと同じ生活を送るしかないのである。
人々の日常を淡々描かれる。
潜水艦でロサンゼルスに調査に入るが、生き残った者はおらず、さながら無人と化したロサンゼルスを描いているのは不気味だ。
今日、少なくとも核戦争と言う事態は免れたように見える。
しかしまだまだ核は危険をはらんでいる。
このことを日本人は特に認識しておく必要がある。

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