2012/6/19

百鬼園昭和日記・昭和21年5月の項  読書

百鬼園昭和日記・昭和21年5月の項。

親類がたずねてきて筍とサヨリを置いていってくれた。
翌日その包みを包み替えていると『昨日の竹ノ子のつつみをこひが包みかえたら畳の上を蟻が這った。岡山の蟻なるべし』(五月八日)と述懐している。望郷の念の顕れるよい文章だと思う。

『午まえ八雲書店芸術編集荻原外一名来、原稿依頼也、ことわる。清酒壜詰一升さげてきていたので困ったけれど受取った。午後上厠中に文化新聞来、原稿の依頼なり、こひにことわらせる。夕大井来右の八雲書店の酒がきたからひる前至急電報を打ちて呼び寄せたるなり。一献す、一升みんな飲んでしまった。』(五月十一日)
文中の「こひ」は後の奥さん。百けん先生のためとてもよく働く。この時は入籍していなかったが後に正妻となる。百けん先生とこの頃の正妻の清さん、そしてこの佐藤こひさんの関係は簡単なようで複雑、複雑のようで簡単・・・。今のところ私には良く判らない。

この時期、喘息の発作に苦しめられる。またエチルアルコールの混入を恐れていたようで、時々自分のお酒を「東京衛生検査所」に持って行ったりしているが結果が判るまえに『検査の件は有耶無耶になったが先ずは大丈夫だろうということにした。』結局同じように飲んでいる。(五月十七日)

原稿 『ご馳走帖』『餓鬼道日記』『腹立帖』






この記事へのトラックバックURLはありません
トラックバック一覧とは、この記事にリンクしている関連ページの一覧です。あなたの記事をここに掲載したいときは、「記事を投稿してこのページにお知らせする」ボタンを押して記事を投稿するか(AutoPageを持っている方のみ)、記事の投稿のときに上のトラックバックURLを送信して投稿してください。
→トラックバックのより詳しい説明へ



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ