万葉集の原文および読み下し文、現代語訳をアップしています。
2012/5/31
如夢 君乎相見而 天霧之 落来雪之 可消所念
夢(いめ)のごと 君を相見て 天霧らし 降りくる雪の 消ぬべく思ほゆ
2012/5/30
思出 時者為便無 豊國之 木綿山雪之 可消所念
思ひ出づる 時はすべなみ 豊国(とよくに)の 由布山雪(ゆふやまゆき)の 消(け)ぬべく思ほゆ
2012/5/29
一眼見之 人尓戀良久 天霧之 零来雪之 可消所念
一目見し 人に恋ふらく 天霧(あまぎ)らし 降りくる雪の 消ぬべく思ほゆ
2012/5/28
吉名張乃 野木尓零覆 白雪乃 市白霜 将戀吾鴨
吉隠(よなばり)の 野木(のぎ)に降り覆ふ 白雪の いちしろくしも 恋ひむ我れかも
2012/5/27
霰落 板敢風吹 寒夜也 旗野尓今夜 吾獨寐牟
霰降(あられふ)り いたく風吹き 寒き夜(よ)や 旗野(はたの)に今夜(こよひ) 我が独り寝む
2012/5/26
寄雪
小竹葉尓 薄太礼零覆 消名羽鴨 将忘云者 益所念
笹の葉に はだれ降り覆(おほ)ひ 消なばかも 忘れむと言へば まして思ほゆ
2012/5/25
寄霜
甚毛 夜深勿行 道邊之 湯小竹之於尓 霜降夜焉
はなはだも 夜更けてな行き 道の辺の 斎笹(ゆささ)の上に 霜の降る夜(よ)を
2012/5/24
寄露
咲出照 梅之下枝尓 置露之 可消於妹 戀頃者
咲き出照(でて)る 梅の下枝(しづえ)に 置く露の 消(け)ぬべく妹に 恋ふるこのころ
2012/5/23
阿和雪 千重零敷 戀為来 食永我 見偲
沫雪(あわゆき)は 千重に降りしけ 恋ひしくの 日長(けなが)き我れは 見つつ偲はむ
右柿本朝臣人麻呂之歌集出
2012/5/22
零雪 虚空可消 雖戀 相依無 月經在
降る雪の 空に消ぬべく 恋ふれども 逢ふよしなしに 月ぞ経にける
右柿本朝臣人麻呂之歌集出
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