11月23日、横浜ZAIMで行われた3日通しの『WELCOME'07』の第1夜は「言葉・サウンド・肉体の優美」がテーマで、ポエトリー・リィディングと音楽、ダンスの競演だった。
最初に恋川春町仕切りの「fr.詩神達のサーカス小屋から」というコーナーから始まり、そこに登場したのは平井美紗子、イシダユーリ、杉田ナターシャ奈央子、恋川春町そしてサポートミュージシャンの山崎怠雅。恋川レディスの一党である(ふっきーのみ不在)。
続いて踊子の衣裳の美音妙子がのびやかな声で音に乗せて朗読、ダンスってきっと発声もよくするのかもしれないとお美しいお姿に見とれる。KUSSYは急に決まったのかmizuumiというなかなかいいバンドをバックに歌うかのようにリィディング。A1にプリントした「WEP/01」からの数編(あとでKUSSYからいただいた)。『オン・ザ・ロード・アゲイン』(この本はおすすめです)の著者であるKUSSYは充分にビートニクである。
このあたりから「ネオ・ビートニクス・ナイト」の夕べになったのかもしれない。続いて登場したのは、炎氷IZUMI。ボクはこの7月に同じZAIMで見たが(オールナイト・レインボーショー)、今回は格段に良かった。ギターリストとの二人で登場。強力なリィディングである。
そして平山昇の登場である。雰囲気はガラッと変わる。それまで、ロックや倍音系のミュージシャンとの競演で展開していたポエトリー・リィディングの場面がJAZZになる。
ジョン・コルトレーンの「Ole!」をバックに長詩を読む。以前も聞いたことがあるが、その場で色々詩句が変奏されているようだ。やっぱり、50年代ビートニクスのBGMがチャーリー・パーカーであり、ビバップであったようにJAZZの要素は欠かせないかもしれない。
これである意味ボクはやりやすくなったかもしれない。平山昇に感謝である。というのも、ボクのポエトリーもあえていえばアヴァンギャルドな音をバックにしたものだったからだ。サポート・ミュージシャンとしてサックスの浅原ガンジー、ピアノとジャンベにKYOU、そして舞踏としてふみに踊ってもらった。出てくるダンサーが、これでもかとほとんどベリーダンスだったのにはボクもビックリしたが、ふみの暗黒舞踏風コンテンポラリー・ダンスとこの後のMAYURIがユニークだったかもしれない。
それに、ふみのダンスはこのサポート・ミュージシャンが作り出す即興のアヴァンギャルドな音と、トライブ(族)とトライバル(部族的)をテーマにした今回のテーマにあった舞踏(舞い)をしてくれたように思う。
ボクの読んだポエトリーは「ハートビートを打ち鳴らせ!」そして続けて「ビートニクス・アゲイン」でした。
途中、会場から失笑が聞こえましたが、きっとボクの全開した熱演がおかしかったんでしょう(笑)。全然気になりませんでした。
『WELCOME'07』の第1夜。DJがからみ、終始レインボウショー的な映像、サイケデリックなスライドショーが会場を彩り流れていたのは言うまでもない。
(写真)左の立ち姿、ダンサーのふみ(白塗りです)。奥にピアノKYOU。そしてサックスのガンジー。右にネオ・ビートニク詩人フーゲツのJUN(笑)。(カメラ:13号倉庫)

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