遅くなりましたが。11月13日(第二土)に行われたポエトリーのオープンマイク・イベント「池袋EGPP/STEP14」の報告です。
この日は常連メンバーのTOMO、岡ちゃんが来れないことが分かっていた上にガンジーさんも不参加。どうなることかと思っていたが、エントリーは9名にもなり盛り上がった。
エントリーの一番めは初参加の岩井さん。神奈川から参加してくれた詩人。どうやら服部剛クンの知り合いらしい。口を歪めてのビートっぽいリィディング。本人いわく、デカダンなポエットとのこと。
そのフレーズの中にサックスが、出て来たのでエントリー二番は、サキソフォン・プレイヤーのSuu(スー)。久方ぶりに来てくれた。でも、そのパフォーマンスとヴォイスは相変わらずのスタイルと破壊力。オーディエンスが唖然とする中、釜が崎のオッチャンこと中宮竜善が三番手に登場。今回、東京へ遊びに来たついでに、わざわざ寄ってくれた。一年振りだが、ボクは九月末の関西ツアーで西成で再会した(詳しくは「凶区ブログ」関西ツアー大阪編へ)。
声を張り上げたりと、一年前とスタイルが変わっている。もしかしたら、ボクが影響を与えたのだろうか?
四番手。これまた久方ぶりの外の飲み屋。いや、アウトノミヤさん。はじめの「替え歌」が「寄せ鍋の取り合い」の設定のは前も聞いたが、やはり面白い。新作はちと?
今後ボクが名付けた「替え歌ロック」を破棄し、「空耳カワー」にするとか? カワーってなんじゃ?
五番。先月の司会進行のボクのアクタレにもめげず来てくれたタナソウ。しかし、前日寝てないとかで今回こそ自分が眠りに落ちそうだった。お題頂戴で「シルクロード」と「明太子」をもらったはいいが、「明太子」を忘れそうになり聞き返す。まったりとまとまらずに次へ。
六番のエントリーは、これまた久方ぶりのやまさん。やまさん最近のひとり芝居を盛り込んだうた。この中で、酔った男が読む新聞が「なに、三島由紀夫が割腹自殺? 痛かっただろうな」というセリフから分かるように、時代設定は1970年11月26日(25日に三島の市ヶ谷自衛隊駐屯地自刃事件)なのだ。つまり、もうすぐ丁度34年めの命日がおとずれる。
で、酔った男は道ばたでのうたたねから醒めてみれば、新聞は2004年11月の日付けという次第。70年代フォーク調のやまさんのうたにマッチした仕掛けになっている。
いや、やまさんの力演で会場が熱くなったので、ここで一旦5分休憩。
第二部。再開のっけのラッキーセブンのエントリーは、今日がEGPP初デビューの女性・木葉揺(このはゆり)さん。ユーモラスな自分を笑うかのような内容。でも、どこか笑いを取ろうという意図が透けて見えてしまう。
ここで、ボクがこの日のテーマに設定した「箱絵本――小さきものたちへ」をリィディング。珍しく椅子に座ってから始まる、昭和30年代後半のある一日からの描写。バックは菊地正明さんのジャンベのみ。おおよそ10分。さて、どうだったでしょうか?
自分でもあとで気付いたのですが、この詩の中に出てくる小人や、箱絵本ってもしかしたらあの頃の創成期のテレビのことかな、と。街頭テレビ世代のボクにはあの頃のテレビは、不思議に満ちた箱でしたから……(詩の内容はほとんどファンタジーです)。
九番目は、ひと月おいての新作ひとり芝居でエントリーのおもとなほさん(エントリー用紙にひらがな表記だったのでそうします)。今回は「真っ赤な星」。コーリン・ウィルソンのSF小説「宇宙ヴァンパイア」もしくはそのアイデイアで作られた「精神寄生体」風に始まりましたが、中盤から美しい物語に変わって行きました。「虚宿星(とみてぼし)」という言葉から、インスパイアされて出来たひとり芝居らしかった。中国の占星術の用語でしょうか? 「口から出ればウソになる!」というセリフが印象深かった。
十番目。自ら即興の歌詞の中で、「はじめて来たのにトリだぜ!」と歌ったヨシアキ。もとテーゼのボーカリスト。以前、ボクがオープンマイクを提唱して始めた荻窪のライブバーでは、よくつるんでやっていた歌唄い(スーもその関係の知り合いだ)。池袋にはじめて来て、エントリーしてくれた。いや、以前聞いて頃より表現力もうたも向上していた。いや、本当に良かったです。歌ったのは即興の歌詞を(MCを歌ってると言う感じかな)取り入れての「三月の朝」、「JUSTICE」の二曲を歌う。オーディエンスから手拍子をもらい、受けていた。楽しかったですよ。
と、こういうところが、11月13日におこなわれた池袋EGPP/STEP14の報告です。エッ、待たせた割にはたいしたことがない? すんません!
(今後、池袋EGPPの報告レポートは「風月堂BBS」と同時併載します。よろしく)

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