「八坂神社、今様・白拍子の節分 @ 京都妖怪探訪(463)」
京都散策
どうも、こんにちは。
今回も京都の節分の記事です。
今回は有名な
八坂神社の節分の様子を、一部だけですがお届けします。
京都市のメインストリートともいうべき四条通りの東端に建つ八坂神社。
『京都妖怪探訪』シリーズなどで、何度かとりあげているのでアクセスについては省略。
アクセスについて詳細は
こちらをご覧ください。
まずは本殿に礼拝。
ここはいつでも多くの参拝者で賑わっています。
本殿前の舞殿(まいどの)。
ここで開催を待ちます。
しばらく待っていますと、始まります。
こういう行事を訪れる度に、いい撮影場所を獲得するのに必死になるのですが。
今回も前の位置を確保できたのですが、柵に阻まれて、なかなか見えにくかったりします。
目線とカメラを高い位置まで上げ、それを維持し続けなければならないので、これはこれで結構しんどいです。
さらに京都の寺社仏閣や庭園等には、三脚とか自撮り棒などの使用を禁止している場所も少なくなくありません。また、狭い道や人が密集する場所では、三脚や自撮り棒などの使用は他の人に迷惑がかかることも多く、安全性の問題もあります。
それも私がコンパクトデジカメの撮影に固執し続ける理由のひとつなのですが。
あっと。
話を戻します。
今様歌舞楽会の皆さんです。
『京都妖怪探訪』第419回の法住寺「今様歌合せ」でも活躍されています。
法住寺や八坂神社での舞奉納など、京都各地の寺社仏閣の祭事でも、定例行事として奉納舞をされているようです。
舞が始まります。
平安時代に流行しましたが、当時は「今風」「当世風」だったことから「今様(
いまよう)」と呼ばれたそうです。
ただ当時は最先端の流行だったとしても、それから千年ほど経った現在では伝統芸能となってしまいました。
当時は「今風」で、「ナウい(死語)」言葉だったとしても、今では予備知識とか古典の素養とか無ければなかなかわかりづらいものが。
勿論それは、私の勉強不足でもあるのですが。
ところでこの舞曲を聴いていますと、「六十路(むそじ)の〜」という一節が。
私の聞き違いや思い違い等でなければ、この方は60歳くらいということに。
いや、驚きです。
勿論この方自身が持つ若々しさというのもあるのでしょうが、舞楽などの演芸や白拍子衣装などの和装は、人を若々しく見せる効果もあるものかと、妙に感心してしまいました。
そして、白拍子(今様歌舞楽会)の皆さんによる福豆まきが始まります。
祇園という土地柄でしょうか。
八坂神社の節分祭は、舞妓さん、芸妓さんなどによる舞奉納や豆まきも行われます。
そして白拍子(今様歌舞楽会)の舞奉納もあるところも、祇園らしいといえば、らしいですが。
この後、
廬山寺の節分会にも行かなければならなかったので、ゆっくり観ている間もなく、早々に離れることになりましたが。
さて、ここで。
何故、ここで白拍子の豆まきをとりあげたのか。
『京都妖怪探訪』シリーズでとりあげることになったのか、という理由ですが。
シリーズ第419回でも説明しましたが、かつての白拍子とは、巫女や呪術者としての顔も持っていたからです。実際、白拍子の舞は巫女舞が起源だと言われています。
そして有名な白拍子の一人で、源義経の愛人としても知られる静御前は、実は強力な呪術師者・異能力者だったという話もご存知でしょうか。
弊ブログ、
本シリーズの古くからの読者さんなら思い出してくださったかもしれませんが。
シリーズ第225回でも紹介した、
『義経記』に記された源義経と静御前とが
「神泉苑」で初めて出会った時のエピソードです。
当時の
後白河法皇は、100人の僧と100人の白拍子に雨乞いの祈祷をさせました。そのうち100人の僧と99人の白拍子は成功しませんでしたが、最後に登場した静御前が雨乞いの舞を行ったところ、ようやく雨が降った、という話です。
これは白拍子という存在が、ただの踊り手・芸能者というだけでなく、祈祷などの能力を持った呪術者でもあったことと。そして、静御前という人が、ただ美しいだけの女性ではなく、呪術者・異能力者としてもずば抜けた実力を持った、まさにスーパーヒロインだったことを、表しています。
節分祭いう極めて呪術的要素の強い行事・祭事を、白拍子という(巫女の一種ともされる)やはり呪術的要素の強い人たちが執り行っている。その場所も、午頭天皇(=スサノオ神)を祀る八坂神社。
このように考えれば、この白拍子の節分祭も、また違って見えてくるかもしれません。
最後に、あまり上手く撮れてはいませんが、この時の舞を撮った動画を以下におきます。
それでは今回はここまで。
また次回。
*八坂神社のHP
http://www.yasaka-jinja.or.jp/
*『京都妖怪探訪』シリーズまとめページ
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm
