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どうも、こんにちは。
シリーズ前回から半月ほど間が開いてしまいましたが、特別編とか言って6話ほど東京の霊場魔所ばかり紹介していました。が、このままではシリーズ名が嘘になりそうですので(笑)、もうそろそろ京都の妖怪伝説地を紹介しないと。
それで今回は、京都の北部・大原の妖怪伝説を。
今回から3回に渡って、悲恋の為に大蛇と化した女の伝説が遺されている地を3カ所紹介していきます。
そのうちのひとつ目が、「花尻の森」です。
昔、大原に「おつう」という美しい娘が住んで居て、ある時上洛した若狭の殿様に見初められ、殿様の国元へと召されました。いわゆる玉の輿となって、しばらく夢のような生活を送っていましたが、やがておつうが病にかかると、殿様の心も変わって、国元へと帰されます。つまり、おつうは捨てられたわけです。
おつうは絶望して、大原川の女郎が淵に身を投げ……大蛇に変化しました。
そして殿様が上洛する時、花尻橋のところで襲いかかります。
しかし殿様の家来によって、斬り殺されてしまいます。
その夜から、大原の里は激しい雷雨に見舞われたり、悲鳴が聞こえたりして、村人たちは恐れおののきます。
そして、頭・胴・尾と三つに切られた大蛇の体のうち、頭を「乙が森」に、胴を「西之村霊神之碑」に、尾を「花尻の森」に埋めて、おつうの霊を弔いました。
今回はそのうち、おつうの尾を埋めたという「花尻の森」を訪れます。