どうも、こんにちは。
『京都妖怪探訪』と言いながら、このところ桜や梅とかの話ばっかりしているような気がするなー。
などと思えてきたので、この辺でいかにも「妖怪」というスポットをとりあげます。
今回は「あわわの辻」。
何かギャグみたいな地名ですが、ここは平安京の時代には、夜毎に鬼や妖怪が群れをなして出没して、人を襲ったという恐ろしい場所だと伝えられています。
そこが「あわわの辻」と呼ばれた理由には諸説ありますが、最も有名なのが、鬼や妖怪に出くわした人驚きと恐怖のあまりに「あわわ……」と口ごもることから、「あわわの辻」と呼ばれていたそうです。
その中で特に有名な話は、次の3つ。
(1):『今昔物語(巻第24の第16話)』にある、賀茂忠行という陰陽師の一行がこの場所を通りかかった時に百鬼夜行が現れ、その弟子であった幼き日の
安倍晴明がいち早くそれを察知して助けたという話。
(2):『大鏡』に収録されている、藤原師輔(藤原道長の祖父)という人が百鬼夜行に遭遇して、尊勝陀羅尼を唱えて助かったという話。
(3):『今昔物語(巻13の第42話)』にある、藤原常行というプレイボーイの貴公子が、夜中に女の家を訪れる途中で百鬼夜行の群れと出くわしたが、乳母が持たせた尊勝陀羅尼の御守りのおかげで助かったという話(
シリーズ第227回でも少し紹介しています)。
このような話が伝わる「あははの辻」は、平安京の時代には二条大路と大宮大路とが交わる辻、大内裏の南東角にあった場所だとされています。
そして現在ではその場所は、二条城の敷地内だそうです。二条の内堀、本丸御殿に入る東橋の辺りだという情報を得ました。
そして今回この場所を、夜中の時間に訪れてみることにしました。