どうも、こんにちは。
シリーズ前回でも予告しましたが、今回は“生の六道”と言われる京都・嵯峨の薬師寺を訪れます。
本シリーズでも時々取り上げたことのある、
「あの世とこの世とを自在に行き来できた」などの伝説を持つ異能の天才・小野篁(おののたかむら)。
その小野篁が地獄へと通った入り口としたのが、京都・東山にある六道珍皇寺にある冥土通いの井戸(※
本シリーズ第29回等を参照)。
そして、この世への帰り道として使ったと伝えられる井戸が2つあります。ひとつが、同じく六道珍皇寺で近年に発見されたという「黄泉がえりの井戸」(※
本シリーズ第206回を参照)。もうひとつが、招金山福正寺というお寺にあった井戸です。残念ながら招金山福正寺は、清涼寺(嵯峨釈迦堂)内にある薬師寺に合併するという形で、廃寺となりました。福正寺の井戸も埋められ、現在は見ることが出来ません。
しかし福正寺の仏事や仏具、仏像等の遺産は、嵯峨・薬師寺に、現在も引き継がれています。
薬師寺の本堂は、普段は一般公開されていないのですが、年1回、8月24日の「地蔵盆」の時のみ一般公開されます。その行事には誰でも参加することができ、また貴重な仏像等の寺宝も目にすることができます。
だいぶ以前にも嵯峨・薬師寺の地蔵盆を訪れたのですが、この前数年ぶりに再訪しました。
その時の様子を、今回改めてお届けしたいと思います。