今回も
前々回と
前回の続きです。
清水寺の帰りに、「八坂の塔」と呼ばれて、法観寺に……というより、法観寺の五重塔の前に立ち寄ってきました。
589年にあの聖徳太子が創建したと伝えられています。
聖徳太子といえば、十七条憲法や冠位十二階などの制度を整え、中央集権国家を作るための改革を行った政治家として、仏教やあらゆる学問に精通した大天才としても有名な人物です。
また、「平安京遷都などの予言」を行ったとか、「神馬に乗って富士上空を飛んだ」とか、「救世観音の転生であった」などの不思議な伝説もいくつも遺されている人物でもあります。
この法観寺も、聖徳太子の不思議な伝説が遺されています。
寺伝によれば、夢で如意輪観音のお告げを受け、仏舎利を納めたのがこの寺の創始とされているそうです。
この法観寺にはもうひとつ不思議な伝説が遺されています。
平安時代、
菅原道真とほぼ同時に活躍した、浄蔵という僧が居ました。
この浄蔵にも、「怨霊を払った」とか、「盗賊を金縛りにした」とか、「皇族の腰痛を加持祈祷で治した」とか、「法力で鉢を飛ばしてそれで食物を得ていた」とか、さらには「
一条戻り橋で、死んだ父を復活させた」など、不思議な話がいくつも遺されています。
この法観寺も、浄蔵に関わる不思議な話が遺されている場所のひとつでもあります。
「傾いた法観寺・五重の塔を、法力によってたった一晩で元に戻した」という伝説が遺されています。
祇園・八坂の象徴的な存在でもあり、またこうした不思議な伝説が遺されている場所に、先月のまだ桜の残る時期に訪れてみました。